【高等部に上がるための入試】中学部3年 | 鈴木正人の自伝「まぁいいっか!」

鈴木正人の自伝「まぁいいっか!」

重度の身体障害がある鈴木正人(すすきまさひと)のブログ
1972年生まれ、三重県松阪市に暮らしています。
普段僕は車イスで生活をしています。
自分のこれまでの人生をまとめてみました。

僕は、度会養護学校の中学生だった。度会養護学校には中学部と高等部があって、高等部に上がるための入試もあった。これから高等部に上がる。どんな問題が出るのか、心配していた。自分は本当に高等部に上がれるのかと不安だった。しかし、僕はテストを受けてみて驚いた。

 

テストの科目は、国語・数学・理科・社会・保健体育。僕は回答を書くことができない。だから、僕が口で言った回答を、先生が僕に代わって書いていく。付き添いが必要な生徒は僕とユキベーだけだった。

 

試験の教科ごとに部屋を移動しなければならない。付き添いの先生も、教科ごとに変わる。試験を受ける生徒は僕を含め、4人。教科が変わるたび、4人がみんなで移動する。

 

保健体育のテストが笑えた。問題の答えが見えるところに置いてある。回答用紙と問題用紙と同じところに、問題の答えが書いてある紙があるのだ。すごいと思った。僕はその答えを読んで、先生は答えを書き写していくだけ。勉強する必要がない。結果として、100点を取った。

 

社会のテストはわざとなのかミスなのかわからないが、年表が後ろに貼ってあった。僕が伸びをして少し後ろに反れば、十分年表が見える。それを見ながら答えればいいだけ。僕は試験中、何度も身体を伸ばすフリをして、年表を確認した。流石に付き添いの先生に「今日はよく伸びをするなあ」と言われた。僕が年表をカンニングしていたことに、先生が気づいていたかどうかはわからないが、答えを書くことができた。こうして、社会の試験は無事に終わった。社会は70点だった。

 

数学。

僕は数学というものの意味がわからなかった。何がxだ。yだ。普通の生活で使う?普通の生活で使えるの?無駄なものだと思っていた。角度の問題や平面の問題があったのをおぼえている。冨岡先生の数学の授業をちゃんと聞いていたらわかる問題だった。僕はちゃんと話は聞いていた(つもり)だが、いざというときになかなか思い出せない。でも結果として、80点取った。

 

国語の点数は60点。今の僕を見たらわかるっしょ。現にこの自分史の文は、僕が文字盤で言った言葉を、職員が入力して書いている。毎回訂正箇所だらけだ。僕が打ったそのままの文章を載せていたら大変なことになる。しかし、漢字を読むのは得意だった。なんとか、漢字で点数を稼ぐことができた。

 

理科は90点。僕は理科が得意だった。理科系のテレビ番組を観るのが好きだったし、父に教えてもらうことも多かった。ちょうど、試験よりも前に、タモリの人体の番組が始まった。だから、理科について触れることも多かった。

 

試験は合格した。こんなテストで高等部に上がるの?前の日に勉強していたけど、きっとしなくても合格したんじゃないかな。

 

こうして僕は、無事に、高等部に上がることができたのである。

 

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