BRM608青葉600km天城越え【完走】=SR確定(前編)
「ブルベ戦記」 第238話
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完走しました(36時間52分/制限時間は40時間)。
ブルべを始めて3年目。
昨年に続いて2回目のSR 確定です。
今年の場合、GW明けのBRM518東京600km安曇野 でSRに、と当初は考えていたのですが、
前回 記したとおり、安曇野600kmでは、200km近く走った軽井沢であっさりとDNFを決めてしまい、今年の600km完走、そしてSRはもちこしとなっていました。
しかし、600kmを走り直し、とはいうものの、そんな軽い気持ちではたびたび臨めるものではありません。実はこの安曇野600kmのDNF後、
(まだ時間は十分に余裕があったのに、ミスコースぐらいでなんで簡単に気持ちが折れてしまったんだ?)と軽く悔やんだり、その一方で、
(碓氷峠を登りながら、本気でブルべをもうやめようと思ったはずなのに)という思いも交錯するなど、かなり悶々と過ごしておりました。
さらにDNF後の日々では、仕事で神経すり減らしたり、
1週間前になって、子供の運動会でよせばいいのに保護者対抗リレーに参加したりして大腿四頭筋を痛めるなどし、コンディション、モチベーションはなかなか上がりませんでした。
安曇野600の前には4月のフレッシュもDNFしており、
もうこれ以上は「連敗」できない、というプレッシャーも感じ始めていたほど。
といった具合で、どうも気持ちが整いません。
なので、このBRM608青葉600km天城越え の数日前までは、(このままじゃあ、600kmをこなす上で心身ともに整っている状態とはいえない)と、DNSさえ頭にちらついていました。
が、時間が刻々と過ぎて、木曜あたりになると、
いそいそエネループの充電を始めたりする自分がおりました。
そうすると、あら不思議、
自分の心の中にも、何か勇気(それとも開き直り?)のような何かのエナジーが注入されはじめたのです。
幸い天気も、予報は事前の雨模様から好転していました。
そして今度のコースは比較的これまで走ったことのある区間が多く、
走りのイメージを立てやすいこともありました。
今回、再びやる気を起こさせる要素がもう一つありました。
長距離ブルべで疲労困憊や疲労性の眠気に陥るのを防ぐにはどうしたらいいか、前日の昼休みに、会社近くの薬局で相談して初めて入手したのがこれ。
これをPC毎の食前に口にほおりこむことになりましたが、スティックに入った粒状なので服用しやすく、結論からいえば、今回は後半などで疲労困憊などになることはほとんどなく、
効果はあったかもしれません。
また前日の7日には、フレッシュに参加した自分のチームのことが特集で取り上げられている
が発売を迎えたことも、(これで直後のブルべでDNSはさすがにできないだろう)と見えない何かに背中を押されました。
という感じで、
金曜夜になると、(よし、やろう)という前向きな気持ちに久々に満たされた訳です。
こうなれば、こっちのものです。
6月8日早朝、落着きと自信をもって、スタート地点の多摩川沿いに向かうことができました。
6/8 4:32
前夜は23時ごろまで起きていてしまい、
それなのに、目覚ましが鳴りだす前の3時過ぎには自然と目が覚めてしまった。
つまり4時間睡眠。これで600kmはかなり危ないのでしょうが、なぜか身体はすっきりしていました。
夜明けとともに自宅を出ます。
まずは近所でハンガーノック予防のいつもの「チャージ」。
今朝は牛丼。
そして30分ぐらい、ゆっくりと世田谷通りなどを自走してきて、
スタート地点の多摩川児童公園(調布市)に到着。
6:05
見慣れたヴェロクラブランドヌール青葉のジャージを着たスタッフの皆さんとご挨拶。
6:06
これまでの600完走ですでにSRを確定させているイーチョさんも見送りにきてくれました^^
眠気覚ましの飴をもらいます。
6:07
そして今回のブルべにはあの有名なMさんが出走します。
しかし、あまりの格の違いに、
(スタート時にその背中をみて、それっきりだろう)、
この時はそうイメージしていました。
6:21
私の愛機 LOOK KG381
昨年秋に入手したので、この時、まだ600kmは完走していない車体。
本来なら、本場ヨーロッパを縦横無尽に駆けまわったMさん(写真奥)のような方が乗ってこそ、性能が発揮されるバイクなのでは、と思いました。が、とはいえ、そこはもう、古くなった車体(2002年型)なので、私がいたわりながら(?)のんびりと乗る、ということで^^;
そして、
今回はなぜか、スタッフのご趣味で、歌詞カードも配られました。
歌詞?そう。もちろん、「天城越え」です。
峠を越える時、唄うといいのだ、とか。
どういう効能があるのかはわかりませんが。
ついでに多摩川児童公園にある、看板も。
いろいろ郷土史のことが記してあります。
(といった具合に、スタート時点では今回かなり落ち着いていて、周囲を観察する気持ちの余裕があった)
6:39 ブリーフィング。
(中編 につづく)
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「ブルベはフランス語で『認定』を意味します。ブルベには様々なものがありますが、オダックス・ジャパン(AJ)が統括する日本でのブルベはBRMといいます。BRMは規定の距離を規定の条件で完走すると認定される長距離サイクリングです」
「同じ年に200km、300km、400km、600kmを認定された人はシューペル・ランドヌール (SR。英語ではスーパーランドナー)として讃えられます」
「BRMの最高峰として位置づけられているのが4年に1度、ACP(オダックス・クラブ・パリジャン) が開催するパリ~ブレスト~パリ ランドヌール(PBP)=1200km」
いずれもAudaxJapan(オダックスジャパン)HP より