鬼滅の刃が、子供だけでなく親層までも虜にした戦略とは? | なぜ売れた?ヒットの裏に何が? 広告のプロがマーケティング視点で、成功の秘訣を勝手に考察中

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こんにちは。


さて、この後いよいよ祭りが始まりますね、、


フジテレビ系 土曜プレミアム 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 世界最速放送



お祭りを盛り上げようと様々な仕掛けが今日一日で展開されてますが、



特に今朝の新聞のラテ欄に驚かれた方は多かったのではないでしょうか


https://twitter.com/croco_0/status/1441681527532756995?s=20

 

 

https://twitter.com/saika_0069/status/1441660290228109312?s=20

 

 


炭治郎柄や煉獄さんの顔絵など、新聞社によってデザインも様々に工夫。



そういえば、昨年の原作最終巻の宣伝にも、新聞が使われていました。


https://twitter.com/hero810poppo/status/1441661762458185730?s=20

 

 


新聞は、テレビや雑誌と比べても、若者離れが最も著しい媒体です。



その新聞をあえて宣伝に多用していることは、この作品が若年層だけでなく、



老若男女・国民的コンテンツとして認識されている象徴だと思います。



かくいう私も、いい歳をして、熱烈な鬼滅ファンです。。



でも、原作の漫画を読んだ時も、アニメを数話観た段階でも、



正直、それほどではなかったんです。。



では、どこで〝熱烈ファン〟に変貌したのか?



それはひとえに、映画でした。



息子を喜ばせようと、一緒に観に行った劇場版「無限列車編」



これが、私が虜になったキッカケです。



国民的コンテンツと化したのも、映画の効果がとてつもなく大きいですよね。



冷静に考えれば不思議です。



だって、それまで漫画にもアニメにもハマっていなかった訳ですから、



登場するキャラクターたちのこともそれほど詳しくないし、



実際、映画を観ている最中も、それほどでもなかったんです。。



では、なぜ〝沼に落ちた〟のか?



いま振り返れば、劇場版の戦略に、見事にやられました。。



その戦略とは何か?



(あくまで私の想像に過ぎませんが)



親子(ファミリー)で観に来てくれるチャンスを最大に生かすため、



子供だけでなく、親層(父母)までをも取り込むことを製作側は狙った



その作戦として、母子のエピソードが主体となる煉獄さんのエピソード



劇場版のクライマックスになるようなストーリー構成に仕立て上げた。



母子のエピソードは、ある意味最強です。



だって、母層のみならず、多くの父層にも、確実に効きます。



それは、数十年も昔の、でも長年強く潜在意識に残っている、



自分自身の母親との記憶にオーバラップするからです。



死の間際において、煉獄さんの意識の中での、母との最期のやり取り。



このシーンこそが、間違いなく、私が虜になった瞬間です。



ここで泣かない大人は少ないはずです。ウチの息子はキョトンとしてましたが、、汗



そう考えると、敵として登場する鬼「下弦の壱・魘夢」の



人の夢を操り、過去の記憶に入り込むことができる術は、



全体ストーリーの流れにおいては、絶対に必要な能力だった訳です。



なぜなら、この術によって煉獄さんの子供の頃の記憶がよみがえり、



観客の意識に刷り込まれるからこそ、最期のシーンが一層効いてくるから。



最期のシーンそれ自体だけでなく、しっかりとした伏線(過去の記憶)があるから



観客(特に大人)の感情を、激しく揺さぶることに見事に成功した。



私は、改めてそう感じました。



最後まで読んでいただきありがとうございました



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