毎度毎度のことだけど、本当に技能実習制度の実態というものを知っているのかなと思います。
どうして会社が技能実習生を採用するのか、単なる安い労働力だからという理由だけではない。そもそも安い労働力ではない。少なくとも最低賃金にプラス監理団体に支払う監理費、採用までにかかる費用、宿舎にかかる費用などそういう諸々の費用を足すと、日本人労働者よりもはるかに高い雇用となります。そこまでかかっても会社が技能実習生を採用するのは、仕事を一生懸命頑張って、残業も厭わず、休みもほとんど取らず、いきなりやめたりしない。結局日本人ができないことを実習生たちができているから、未だに採用を続けています。当たり前でしょう。
そして、奴隷制度と言われていますが、本当に奴隷制度ならもうとっくの昔に誰も来ないですよ。実習生たちもそんな馬鹿ではない。昔と違って情報がリアルに取れる時代なので、彼らは来る前に状況の把握はしっかりやっていますよ。
ただ一部の悪徳業者がいることは間違いありません。そこは改善しなければならないところだと思います。でもね、ブラック企業は日本人労働者もみんな苦労しています。別に外国人労働者だけではありません。こういう記事の違和感は、社会全体の問題であるとしながらも、外国人労働者特有の話に持っていこうとしているから、感じるものではないかと思います。
最近、私もこのような記事にいちいち反論する気も無くなりました。こういう考えの方々はいくら話しても平行線のまま、理解しようとしません。別に私は自分が正しいとは思いませんが、技能実習制度の成り立ちから考えれば、必要だから今も利用されている制度です。そして、技能実習制度廃止というのであれば、必ず補完する他の方法を提案しなければなりません。廃止論者はこの制度の代わりに何をどうしようというのか、その辺の提案もされておりません。現状人手不足で困っている産業に対して、どう人材を補填しようとしているのか、日本人がやるのならそれでもいいですが、日本人労働者の確保ができないのだから、やむなく技能実習生を頼っているというところも少なからずあるはずです。
それとこういう方々が井の中の蛙であると思うことは、外国の方々と日本人の価値観は全くと言っていいほど違っているのに、なぜか自分たちと同じ価値観であると誤解されている点。実習生と関わりを持った方々ならわかると思いますが、日本人よりも自分の都合の良いことしか言わないし、平気で嘘をつきます。別に嘘をつかれようがそれが彼らの常識なら、それはそれでこちらが対応すればいいこと。ですから問題が発生した場合、決して一方だけの話では判断しません。必ず裏を取ります。こういう方々の一番嫌なところは、自分で思い込んだ実習生の話以外、聞く耳を持たないというところです。すでにストーリーができていて、そこに実習生の話を当てはめて、ほら人権侵害だ、奴隷制度だとやるのが常套手段です。もういい加減にしてくれって感じですよね。
奴隷制度と言われるところは、実習生が労働者という形なら、転職の自由がなければアウトですが、そもそも技能実習を目的とした技能移転ならば、大体転職すること自体おかしな話になりますので、どこを基準で話をするかによって変わってしまいます。
技能実習という名前の廃止はあるかもしれませんが、国が主体的になって外国人労働者の確保をしない限り、似たような形で制度は継続されることでしょう。いつになっても問題の根本は変わらないですね。


