【技能実習】富山で起きたベトナム人実習生殺害、犯人捕まりました。 | 続・奥様はベトナム人

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ベトナム人の妻と協力しながら、外国人技能実習生や特定技能などの外国人労働者受入に関して、監理団体や送出し機関、それから技人国などの情報を提供していきます。

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 死体遺棄疑いで同居の男逮捕 富山市のベトナム人技能実習生殺害

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200511-00000006-kitanihon-l16

 

 やっぱりねと同時に悲しい事件でもあります。ルームシェアはベトナムの都市部へ行けば、少しでも家賃負担を軽くするため、よく行います。また、面接合格してから日本に行くまでの間は、ほぼ送出し機関の寮に入り、日本語教育など行いますので、他人との同居はそれほど問題になりません。ですから、この事件で一概に実習生はプライベートも守られていない、奴隷のようなタコ部屋に入っているからこういう事件が起こるのだという短絡的な判断はしないでください。

 

 今は住環境に関して、技能実習計画認定時に外国人技能実習機構から厳しくチェックが入ります。今回の事件となったアパートに関しても、技能実習法で定められた宿舎としての基準は満たしていると思われます。

 

 ただ、どうしてこういう事件が起きてしまったのか?事前に同居人との不仲について、会社や監理団体は情報をつかんでいなかったのかは、検討する余地があります。たとえ法律上問題ないとしても、ベトナムで彼を待っていた家族のことを考えると、胸が詰まる思いです。

 

 今回の事件で、彼の友達が探しに来たということは、彼が「失踪」ではなく、何らかの事件に巻き込まれたということを暗に意味します。そして、ここで皆さんに気づいていただきたいのは、失踪のときは必ずベトナムの家族や日本にいる友人たちはその失踪を知っており、失踪した者がどこで生活しているかもわかっているということです。

 

 私は長年の経験から失踪の場合は、ほぼ親の許可を取っていると思っています。ですから、親との信頼関係をしっかり結ぶことで、失踪を防げる可能が高まります。面接合格後の家庭訪問もその一つと考えていただければと思います。

 

 最近、ベトナム人の犯罪が目につくようになりました。このような事件を少しでも防ぐためにはやはり監理団体の役割が非常に重要だと思っております。ポイントをいくつか上げておきます。

 

  1. ベトナム人を管理する通訳のレベルを上げる。
  2. 月一回の巡回をせめて週一回程度行う。
  3. 2週間に一度、実習生の宿舎を訪問する。
  4. 実習生たちとラインを交換し、何かあればすぐに連絡してもらう。
  5. 受入れ会社とのコミュニケーションを密にし、実習生の小さな変化を見逃さない。
 上記が私たちアゼリア協同組合で行っていることです。
 通訳のレベルを上げるとは、実習生が気軽に通訳に相談できる体制を作ることです。実習生の通訳だから、日本人との会話をベトナム語に直して話してもらえればいいぐらいの感じで考えていると大失敗します。実習生管理の重要ポイントは、通訳の人としてのレベルです。
 
 今、ベトナム人の通訳を行っている人たちは、日本で専門学校や短大、大学を卒業している留学生あがりの子が多いと思います。またベトナムで大学を卒業し、就労ビザで招聘された子もいると思います。技能実習生はほぼ高卒の子、それも田舎の貧しい出身が多いです。通訳と技能実習生の立場は、日本で言うならば、エリート官僚とノンキャリアの役人、こんな感じで捉えてもらうとわかりやすいと思います。
 
 通訳が自分の立場を利用して偉ぶってしまうと、実習生たちは完全に言うことをきかなくなります。また年配の実習生が年下である通訳に怒鳴り散らしている光景もたまに見ます。ベトナム社会ならば、ほとんど交流しない層が日本で管理する側と管理される側に分かれて交流するので、そりゃいろいろと問題が出てくるのは当たり前です。
 
 ですから、通訳がそういう事情を理解した上で、実習生と会社、監理団体の間に入り、調整をしていくので、それなりの人としての力量がなければ務まりません。通訳のレベルがその監理団体の質を決めると言っても過言ではないのです。
 
 正直な話、私が求める通訳は監理団体で働いている通訳全体の5%にも満たないでしょう。それでも監理団体は通訳に妥協せず、しっかりとした教育を入れて欲しいと思っております。
 
 2〜5については、監理団体のスタッフの質にかかってきます。別に法律通りにやっていればいいんじゃないという声も聞こえますが、今回の富山の事件、監理団体がどこまで状況を把握していたのか、ぜひ機構に調べて欲しいですね。ペナルティーを科す必要があるかどうかではなく、どうして同僚の実習生が殺人まで起こしてしまったのか、状況を確認し、再発防止を考えて欲しいと思います。