ベトナムにおける「特定技能」の説明会について | 続・奥様はベトナム人

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ベトナム人の妻と協力しながら、外国人技能実習生や特定技能などの外国人労働者受入に関して、監理団体や送出し機関、それから技人国などの情報を提供していきます。

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 7月23日に、在ベトナム日本国大使館において、特定技能の説明会があったようです。説明会資料が手に入りましたので、内容をピックアップしてお知らせするとともに、若干の解説もしていきたいと思います。

 

 日本にすでに在留しているベトナム人の場合、技能実習生と留学生が対象となると思いますが、駐日ベトナム大使館において、DOLABの推薦者表交付申請を行うことになりました。ということは、東京の大使館と大阪の領事館への申請になるのでしょうか、いやはや、やっかいな手間が加わりそうです。東京の在日ベトナム大使館には何回か足を運びましたが、日本人だと絶対にいらつきそう。聞いただけでも時間がかかるのではないかと思います。

 

 そして、ベトナムから来日する労働者の場合は、送出し機関を通しての受入となります。この辺は技能実習生と同じですね。

 

 これから、手数料や費用に関するガイドラインがベトナム側で作成され、それに基づいて送出し機関と受入機関(会社や職業紹介事業者等)との間で労働者提供契約書の締結が行われます。ガイドラインの内容が決まるまでは、具体的な紹介料などの打合せはまだ送出し機関とできないとみた方が良いと思います。

 

 ただ資料を見る限り、受入機関に送出しを仲介する職業紹介事業者等も入っていることから、会社→職業紹介事業者→送出し機関という流れもありなのかなと思われます。ということは、結局間にブローカーを経由する従来の技能実習制度と何が違うのかと思いますね。

 

 だいたい技能実習生1名あたり、入国するまでにかかる初期費用は40万前後です。この費用ぐらいが紹介料ならば、会社も特定技能での受入を検討すると思いますが、送出し機関の手数料次第によってはこの金額が上がる可能性も十分あります。そして、転職の自由があるので、初期費用として投資した金額が回収する前に、他の会社に移ってしまったならば、どうでしょうか。送出し機関や職業紹介事業者に手数料を返せという事態も考えられます。転職の可能性は技能実習生の失踪の比ではないと思われます。もともと日本人がやりたがらない仕事ですから、ベトナム人もやりたがらない。無理矢理やらせること自体、考え方が間違っております。

 

 この業界の関係者が様子見であるのは、手数料が決まっていないこと、そして関係者がそれぞれどのような形で手数料を分配していくのか、方向性が見えないこと。転職の自由による特定技能者の移動について、予測がつかないこと。実際に特定技能でどの程度の人材が集まるのかわからないこと。技能実習の職種と特定技能の業種の関連性について、まだピンとこないこと。技能試験の概要も日本語試験の概要も、国外での試験についても、全く状況が見えてこないこと。

日本人と同等の給料って、いったいいくらになるの。技能実習との賃金の違いは?管理費はどうなるの?などなど・・・。

 

 今、技能実習で実習生が確保できている会社は、何も無理して特定技能での受入は検討する必要はないという理由も頷けます。

 

 ですから、特定技能の在留資格での人材がほしいのは、現在技能実習での受入が難しい職種になると思います。ですが、技能実習の延長線上での特定技能となると、技能実習で受け入れないところは、特定技能でも難しいとなってしまいます。こんな状態でどうやって5年で35万人受け入れるのか、やはり単純労働の外国人労働者を受け入れないという大義名分を守るため、技能を持っている外国人を入れるのですよというパフォーマンスで、この特定技能も技能実習も行っているとしか見えません。

 

 せっかく国会で中身のない外枠だけの、とんでもない形で通した入管法改正も本当に人手がほしい会社への助けにならなければ、何のためにあんなに急いで通したのか、意味がわかりません。(そもそもこういう状況になるとは思っていましたが・・・)

 

 今回の特定技能は、すべてにおいて中途半端です。