技能実習制度の本音と建前 | 続・奥様はベトナム人

続・奥様はベトナム人

ベトナム人の妻と協力しながら、外国人技能実習生や特定技能などの外国人労働者受入に関して、監理団体や送出し機関、それから技人国などの情報を提供していきます。

にほんブログ村 海外生活ブログ ベトナム情報へ
にほんブログ村

 

 改めて技能実習制度の主旨について、お話をしますね。

 

 たぶん、技能実習制度を利用している会社もこの制度を批判している人たちも、この制度の主旨のこと、きちんと理解していないと思います。非常にわかりづらい制度であるのは、間違いありません。特に実習生として来日している外国人もそのほとんどがこの制度の意味を理解しておりません。なぜか、そりゃ制度の理念と実際に行われていることがこれほど乖離している制度はないからです。

 

 技能実習法第3条第2項

「技能実習は、労働力の需給の調整の手段として行われてはならない」

 

 意味は、人手不足の解消の手段の一つとして、技能実習を利用してはならない。ということです。人が足りないからといって、技能実習生を雇用することは、技能実習の本来の主旨と異なりますという意味ですが、実際、技能実習生は人手不足の職場において、大変貴重な戦力として活躍しております。

 

「休まない、残業は喜んでやる、辞めない」

 

一度技能実習生を使い出したら、特に現場を任されている責任者は採用を辞められないと言います。派遣社員は朝出勤しているかどうか、いつ辞めるかどうかわからないからです。技能実習生は確実に現場にいますから、現場にとってはあてになる労働力です。

 

 ついでに特定技能は、国内で人材不足が顕著な業種の労働力の確保のための在留資格となります。

 

 ですから、技能実習2号から特定技能1号への在留資格変更ができるというのは、なんかおかしいと思いませんか?日本で学んだ技術を母国に持ち帰り、母国の経済発展に貢献するというのが、技能実習の主旨であるにもかかわらず、その実習生を特定技能で使うという矛盾。私はおかしいと何度も言っておりますが、違和感を感じないのですかね。役所のみなさま。

 

 外国人材の活用で、この技能実習制度を使うということも、同じく矛盾しております。よく、国会の答弁で聞きました。政府のお偉いさんが言っても大丈夫ですが、私のような業界の人が言うと、外国人技能実習機構からきっちり怒られます。

 

 でもね、いつまでこんな建前と本音を繰り返すのでしょうか。

 

「日本は移民を受け入れない」

 

 この建前がすべての元凶であります。あくまでも「日本に有益な外国人材のみを受け入れています。」という建前を通すため、技能実習は国際貢献、特定技能は技能実習の延長線として、就労ビザは高度人材として、決して単純労働者の外国人を受け入れておりませんという建前を通すため、とってつけたような理屈を並べているだけに過ぎないのであります。

 

 平成30年12月末、在留外国人の人数は2,731,093人。昭和60年12月末では850,612人ですから、約30年で3.2倍に増えています。街中で外国人をだいぶ見かけるようになりましたが、数字を見ても納得できます。これでも移民を受け入れていないという強弁は成り立つのでしょうか。

 

 間違いなく、単純労働外国人労働者の受入ができるようになれば、誰も技能実習や特定技能での受入などしないでしょう。これが本音でしょう。

 

 役所はあくまでも制度の建前を要求し、書類上つじつまを合わせる。そして、会社は労働者として使いたいのですが、制度上それができないので、無理矢理実習と称して、取り繕う。その結果何が起きるのかといえば、制度の矛盾のはざまで実習生たちへの搾取や人権侵害が起きる。ずっとこの流れが続いているのです。今も。

 

 もうやめませんか。こんな本音と建前。

 

 これが私の本音です。