明日来るもの。 | さてと、今夜はどこ行く?

さてと、今夜はどこ行く?

酒場であったあんなこと、こんなこと。そんなことを書いてます。ほとんど、妄想、作話ですが。

「珍しいお肉が入ったんですけど、食べてみますか?」
そう言われ勧められたのは、その名を聞いただけでは、
「ええ?!!」
となる動物の肉だった。
俺を含め、たいていの人は、仮にスーパーの食肉コーナーに、牛、豚、鶏に混じってその肉が置いてあっても、値段もそれらとほぼ同等、ましてやそっちのほうがちょいとお高いとあっては、まず第一選択にはそれを選ばないだろう。
少なくとも俺は、生まれて此の方、その肉を食べた記憶がなかった。
「けっこう淡白でおいしいんですよ。言われなかったら、赤身の牛肉と思うくらい。」
ややも不気味がる俺を、マスターはそういって安心づけた。
しかし、そう言われたところで、それを注文するのにはちょっと抵抗があった。
値段的には、牛のステーキとそう変わらない。むしろちょっと安いくらいだ。
だからといって、どうせ食べるなら200円かそこら多めに支払っても、牛ステーキを頼んだほうが無難に思えた。
おそらく、初めて牛肉を食べた日本人も、こんな感じだったんじゃないかと思う。
それまでは、どちらかというと、物を運んだり、地を耕したり、そんなことを手伝ってくれるのが主体だったはずの、ましてや食べようだなんてこれっぽっちも思わなかった牛が、西洋じゃ当たり前のように食べられていることを知らされ、それを文明開化とともにお前らも食ってみろと強いられたのだから、その戸惑いは想像に難くない。
しかし、食べてみたら旨かった。
今じゃ、牛丼は国民食といっても過言ではない。
何事も経験だ。
ここはひとつ、食べてみるか!
俺は意を決すると、マスターに言った。
「それじゃ、それ、お願いします。」
しばらくして、目の前に出されたステーキは、見た目、たしかにマスターの言うとおりだった。
恐る恐る口にすると、これも、マスターの言うとおり、言われなければ牛や馬の赤身肉かと思う美味しさだった。
呆気にとられ、暫し言葉を失っている俺に、
「ね、意外と美味しいものでしょ。」
マスターはそう言うと、どこか得意気に、トクトクと空いたグラスにワインを注いでくれた。

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さて、そんなこの肉は何の肉でしょう?

ちょいとネットで調べたら、ジビエ業界では既に流行の兆しがあるらしい。

次、来るかもよ!

正解は・・・・

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明日!

※明日はあす(ass)と読んでくださいね。