岩手のアンテナショップでは冷凍の殻付き牡蠣も売られていた。
値段は忘れてしまったが、そんなに高価ではなかったと思う。
なんと、冷凍技術の進歩のおかげで、流水解凍、あるいは冷蔵庫で自然解凍で、生で食べられるという。
本当なのだろうか?
俺は、牡蠣は一旦冷凍してしまったら、生では食べられない、というか、食べてはいけないものだと思っていた。
しかし、冷凍といっても、我々が一般家庭で行う冷凍とは異なり、最新技術の急速冷凍なのだそうだ。
これを行うことにより、生きた状態と変わらぬ鮮度を保てるらしい。
なんだか、スターウォーズの話みたいだ。
ハリソンフォードが急速冷凍され、しかし、解凍されたら、普通に戻っていた。
この牡蠣も、解凍されたら、息を吹き返すのだろうか?
科学の進歩とやらを信じ、試しに買ってみることにした。
しかし、後日、家で流水解凍された牡蠣は、ピクリとも動かなかったし、食べてみたら、食べられないことはなかったが、あまりおいしいとは言えなかった。
死んだ牡蠣を食べている、という先入観が、そう思わせたのかもしれないが。
完食するにはたっぷりのレモンと、冷凍庫でキンキンに冷やされたタンカレーロンドン(ドライジン)ストレートが必要だった。
幸い、今のところ体調に異変はないが、たぶんもう買わない。