女性経営者のための風水空間プロデゥーサー、横川明子です。
台北から人気のショートトリップ地である、淡水へいってきました。
台北を流れる淡水河が、海に流れ込む最終地点で、国外からみれば、水運の拠点となる場所です。
こういう立地というのは、軍事拠点として、多くの国が手に入れたい場所であり、数々の国に占領された歴史が、色濃く残っています。
淡水の街の、眺めの良い高台に建つ紅毛城(ホンマオチャン)。
17世紀のはじめにスペイン人によって建設された城で、300年以上の歴史を持ち、台湾でも最古の建築の1つといわれている場所です。
写真は、紅毛城の隣に建つ、イギリス領事官邸。19世紀後半に建てられたもの。
イギリスのコロニアル様式建築で、ヴィクトリア朝時代のインテリアをみることができます。
ダイニング
書斎
壁を背に、前方が開けて、風水の良いレイアウトです。
建築の特徴としては、亜熱帯の蒸し暑い気候のため、床面を高くし、地下に風が通るように設計されています。
また、沖縄の伝統建築様式で、現代建築でも当たり前のように見かける雨端(あまはじ)が、ここでも作られています。
英語の解説では、portico(柱廊)という単語がつかわれていましたが、その役割は、暑さをしのぐことが目的と書かれていました。
一階と二階のバルコニー部分で、くり貫いたアーチの高さが違うのは、二階はより日差しを避けるためにアーチを低くし、一階は日差しを取入れて明るくするために、アーチを高くしているとのことでした。
見事だと感じたのは、玄関前の景色。
玄関ドアを出た正面に見えるのは、対岸にある八里の観音山。
住宅の朱雀が観音山です。
案内ガイドの方に、この建築と風水の関係を聞いてみましたが、よくわからないとの回答でした。しかし、この建築には、お金の形のモチーフが外装に用いられており、バルコニーのポールの数にもこだわるなど、西洋建築の中に、中国的な幸運のシンボルも使われているというお話しでした。
対岸に見える観音山とは、山の凹凸が観音様の顔が横たわって上を向いている状態に見えることから名づけられたそうです。
沖縄でいうと、北部の大石林山の涅槃像に似た風景です。
どこに訪れても、私にとっては、全て台湾風水ツアーです。
沖縄と台湾は気候が似ているので、自然と調和するための建築のあり方に共通性が多く、また、福建からの移民が多く移住してきたという点で、琉球風水と風水の流派が同じ。いろんな場面で琉球を感じます。
人間の視界というのは、悩でみると言いますから、自分の見たい景色が見えてくるんですね。