第016話 家庭環境
二人はいつも
『やっぱり片親だからね・・・』
という視線に晒されて生きていた。
非行の正当な理由を与えられているかのようで
私にはそれがとても気にいらなかった。
理不尽だ。
だったら私は?
うちは両親共揃っている。
家柄、身分、申し分ない。
だとすると
私はなぜこうなってしまったのか?
答えの矛先を家庭に向けれないのなら
私は生まれつきの「悪」だとでも言うのだろうか。
「なんでこの子は親がしっかりしているのに?」
先生達はまるで宇宙人でも見るかのような
怪訝な表情で私をよく見た。
『やってられないなぁ・・・もぉ。』
「反省した素振り」も「ふてくされた態度」も
どちらも相応しくない気がしたから
私はいつもなんとなくヘラヘラしていた。
家庭環境なんていうのは
両親が揃っているだとか
親の職業などで計り知れるものではないではないか。
家の中の事など
中にいる当人にしかわかりえない事なのに・・・。
『ねぇ。美咲・・・』
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