らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】 -314ページ目

第048話 渋谷

「まりも、今日オープンとこ顔出すでしょ?」

「うん。最後にちょっと寄ってみようよ。」

「マハとキング行ってから行く?」

「当然~。」


青山のキングアンドクイーンには

美咲の本命の黒服がいる。


私はたけちゃんが一番のお気に入りなので

青山のキングアンドクイーンと

麻布十番のマハラジャ本店は

私達が毎晩遊びに行くディスコだった。


今日は渋谷のスペイン坂に

新しいディスコがオープンする日だ。


私と美咲は

毎晩のディスコ通いに

少し飽きはじめていた。


はじめの頃のような

高揚感を感じられない。


黒服達にチヤホヤされる事も

お立ち台の上で注目を浴びる事も

それらは当たり前すぎて

もう気持ち良くはなれない。


もっと強烈な何かを

そう

目新しい刺激を求めていた。


たけちゃんとの関係は

あいかわらず進展はないし

足りない何かを埋めるのには

たけちゃんとのSEXだけでは全然足りなかった。


私達がディスコに通うようになったキッカケは

渋谷のセンター街で黒服から

インヴィ(無料券)をもらった事だった。


あの時は

まさかこんな生活がはじまるとは

思いもしなかった。


ただ

あの日も私達は

心の空洞を持て余し

何かを求めて

渋谷のセンター街を歩いていた。


家出をするキッカケになった

スカウトマンとの出会いも

渋谷のセンター街だった。


『渋谷は何かが起こる街。』


そう思うと

いつもより少しは

気持ちが高ぶってくるのを感じた。


はじめにマハラジャに行き

その後キングアンドクイーンに顔を出した。


美咲は

本命の彼の対応がつれないと

機嫌が悪くなってしまった。


最近の美咲は

気分の変動が激しくなった様に思う。


美咲は不機嫌になると

唇をとがらして

私ともほとんど口をきかなくなる。


下手に機嫌を取っても

美咲には効き目はないので

こういう時はいつもほっておく。


「美咲、そろそろ行く?」

「そーだねぇ。あー!たるぃ。」


機嫌が悪いと

口癖の『たるぃ』も

普段の倍くらいに増える。


見送りに出て来た彼に

美咲は目も合わせずに

スタスタと早足で店から出ていってしまった。


私は『悪いわね』と彼に目配せをして

美咲の後を追った。


こういう事はよくある事だった。


とにかく私達は

何かを求めて渋谷へと向った。


今夜のメインはまだ先にある。


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