らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】 -308ページ目

第054話 本物の恋

優弥の言葉は的確だと思う。
そして私は絶望した。


私は優弥を愛している。


優弥は私の心の暗闇に射しこむ

一筋の光なんだと解った。


優弥みたいな男がいる事は
私がもう一度未来に希望が持てるという事。
私の男性不信を払拭してくれるという可能性。


でもそれは

優弥が私の誘いを断り続けてくれる事でしか

満たされる事はないのだ。


なのに
今の私ときたら
こんなにも優弥を求めている。


優弥に抱かれたい。


女の体に男の体が必要なんじゃなくて・・・

女の心に男の心が必要なんじゃなくて・・・


女の心には男の体が必要なんだ。
今私はそう思う。


一体どうすればいいんだろう。


『お願い!私を抱いて。』
『絶対に私を抱いたりしないで!』


どうしてこんな事になってしまったんだろう。


自分の心をどう取り扱っていいのかわからずに

困り果てている。


行き場のない2つの熱い想いに途方に暮れて
顔を覆いたい衝動にかられた。


「優弥と一緒にいたい。」
自然と涙が溢れてきた。


優弥の顔を見る事が出来ないまま

私は自分の内にある気持ちを搾り出した。


私は自分の心が

体の表面に現れてきた事に驚いた。


涙を流したのは
はじめて援助交際をした日
店のトイレで泣いたきりだった。


あの日以来
どれだけ嫌な事があっても
涙が出てくる事はなかった。


私の瞳はいつでも乾いていた。


自分の心と体が

切り離されていた様に思う。


本物の恋をすると
心と体がピッタリ重なって
自分自身でいられるんだなぁ。
そう思うとまた涙が溢れた。


「優弥。今日だけでいいから。一緒にいて。」
我慢できずに私はそう言ってしまう。


そう言いながら
優弥の事を永遠に諦める気持ちになっていた。


優弥の困っている顔が目に浮かぶ。


もうこれでいい。

これで終わる。


優弥がいつもの様に
私の誘いを断ってくれれば
私はこのままずっと優弥を好きでいられる。


切ない片想いを続ける事が
私の本当の望みなのだから。


いつもの『そのうちね』という

どっちつかずで中途半端な答えを

私は待った。


「まっぴー…大丈夫?泣かないで。今日は一緒にいるから…。」


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