らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】 -225ページ目

第133話 何も知らないから

ヒカルは頻繁に電話をかけてくる様になった。


「今起きたよ」

「これから仕事に行ってくるね」

「今日は何してたの?」


付き合っているわけでもないのに

日に何度も電話をしてくるなんて

ホストって本当にマメなんだなぁと

私はいつも関心してしまう。


それからも

何度か六本木のお店で遭遇して

ヒカルのアプローチが熱心なので

私も一度くらいは遊んでみようかなという気になっていた。


ある日

ディスコの帰りに

二人で飲みなおす事になった。


ヒカルが選んだお店は

壁一面に大きな水槽があり

様々な熱帯魚が泳いでいて

カップルばかりがいるお洒落なショットバーだった。


ヒカルは手馴れた様子でジントニックを頼み

私はヒカルの勧めでトロピカルで甘ったるいカクテルを飲んでいる。


ヒカルと話していると

とても楽しくて時間がたつのを忘れる。


頭の回転が早いから

話の展開がおもしろいし

ジョークも気が利いていて退屈しない。


ヒカルは

「絶対何もしないから、まりもちゃんの家に遊びに行きたい!」

なんて子供だましな事を言う。


私は次の日が久しぶりのオフだったので

ヒカルを連れて家に帰る事にした。


家に帰るとさっそく
二人の腹の探りあいがはじまった。


「ヒカルってさぁ~、彼女は何人いるのぉ?」


「いないって! マジで本当に彼女はいない。」


「でも、サユリちゃんとかエミちゃんとか仲良くない?」


「あのへんは客だよ。よく店に来るからさ。」


「ふぅ~ん、そうなんだ。あの子達、ホスト行くんだぁ~」


「まりもちゃんはホストクラブは全然?」


「うん、私はディスコとサパーばっかり。

だいたいお金使って遊ぶなんてダサイって考えなのよ。」


「ははは、 それってある意味、相当スレてるぜ?」


「そう? 夜遊びで使うお金なんてタクシー代だけだけどなぁ。

ホストクラブって何万円もかかるんでしょ? なんのためにそんなお金払うんだろ?」


「うーん、みんな癒されたいんじゃない? 客商売してる子とかストレス多いんだよ。」


「ホストクラブに行くと癒してもらえるのぉ?

ディスコで踊ってる方がストレス解消になりそうだけどなぁ~。」


「そりゃーもちろん、俺らはプロだからね。

女の子の求めているものをちゃんと提供してあげるんだ。」

 

「へぇ~! んじゃヒカル、私の事癒してみてよ! タダじゃダメなの? きゃはは」


「ははは、 てか、まりもちゃんこそ、彼氏はいないの?」


「うん。彼氏はもう作らないって決めてるんだ。」


「どうして?」


「うーん・・・話すと長くなるなぁ~。

まぁ、今はたった一人の王子様より7人の小人達とおもしろおかしく生きてる方がいいんだ。」


「それって、男は7人いるって事だよな? はははは」


「うふふふ~ 

それにさぁ、AV女優に言い寄ってくる男なんて

どいつもこいつも体目当てっぽくて信用できないんだもん。」


「じゃ、まりもちゃん、俺の彼女になってよ。

体目当てじゃないって証明してみせるし!」


「ふ~ん。んじゃ、お金目当てだ? きゃはは」


「それも絶対に違う!」


「ねね、ホストってみんなにそういう事言うわけ? マジで教えて?」


「いや・・・・どうしたら信じてくれる?」


「そぉだなぁ~ ずっと一緒にいてくれたらかなぁ♪  あはは。」


「じゃ、ここに一緒に住んでもいい?」


「えぇ? 本気で言ってるの?」


「本気だよ。 てか急にこんな事言われても信じられるわけないよな。

でも俺はけっこう前からまりもちゃんの事好きだったんだよ。」


「なんで私の事が好きなの? 私の何を知っててそんな事言うの?」


「え・・・いや、そりゃ、今はまだ外見とか雰囲気とか話したかんじのフィーリングとかだけどさ。

はじめはみんなそんなもんだろ? それじゃ理由にならないか?」


「ヒカルは何も知らないからそんな事言えるんだよ。」


「うん? 何も知らないって?」


「私ね、少し前まで2年付き合ってる彼がいたのね・・・。

真面目なサラリーマンでさ、優しくて誠実な人だった。

その彼とさ、結婚したいなぁって思っていたの。」


「すごく大好きで、いつも一緒にいてくれて

親に会ったりもして結婚までもう少しって時に・・・

私AV女優になったのよ。もちろん彼には内緒でね。」


「初めてのAV撮影の日にさ

撮影終わってから男優連れ込んでHしちゃったの。

この部屋でよ・・・。


そこに彼氏に踏み込まれちゃって・・・

・・・それで別れたんだ・・・。

ねぇ・・・私の事、酷い女だと思わない?」



当時ヒカルは24歳でした。 ヒカルは今ではTVなどでもよく見かけるカリスマホストになってます

続きを読みたい人はクリックしてね♪

rankm