らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】 -164ページ目

第192話 新世界の創造

本文は小説です。

ここに書いてあることは全て私の過去の体験に基づいたもので、現在のことではありません。

ドラッグは法律で禁止されていますし、人生に悲惨な影響を及ぼすものであることを先にお伝えしておきます



「ああ! 信じられないわ! こんなことがあるだなんて!

私、今まで一度だって自分の頭で何かを考えたことなんてなかったのよ!

半分眠っている状態で20年間も生きてきちゃったんだわ!

何もわかっちゃなかったのよ! 世の中のことも! 自分自身のことも!」


最高潮の興奮に包まれながら

私はクライマックスを迎えようとしていた。


それは言語化不可能な体験だった。


宗教家がいうところの

『超越体験』つまり『悟りの境地』を

私はドラッグによって体験したのだ。


そしてすぐにある疑問が浮かんできた。


どうして・・・?


法律で禁止されているの・・・?


何故なの・・・?


答えは

すぐに導き出された。


ドラッグに結びついた瞑想的、哲学的、神秘的、そして内向的な方向付けは

現実的な社会的諸価値と相反し国益を損なうからではないだろうか。

個人は国家のコマであるために目覚めてもらっては困るのだ。


ああ・・・


なんてことなの!


教育と法律とメディアによるマインドコントロール!


それらのリアリティがクッキリと浮かび上がる。


この意識変容、精神拡張は

一個人にとっては

何よりも価値のあることだという確信が私の中にはあった。


全財産と引き換えにしても

寿命をたとえ10年短くされたとしても

これは経験に値するものだと言い切ることが出来た。


そして私はこのドラッグが

マリファナなどとは絶対的に違う性質を持っていることに気がついていた。


マリファナは

吸った瞬間から酩酊状態がはじまる。


シラフである平常時と

キマっているトリップ状態には

明確な境界線がある。


何時間かの効き目が終われば

元の状態にリターンする。


入り口があって出口があるのだ。

その点においては飲酒と同じだった。


しかし

今しがた私が使用した

得体の知れない小さな紙切れについては

平常時とトリップ時の境界はとてもあいまいなものに思えた。


いつのまにかそのような状態になり

そしてドラッグの効き目が失われても

もうドラッグを使用する以前の私には戻りえないことを

私は理解していた。


ワンウェイトリップなのだ。


自転車や水泳を一度習得すると

その後もずっとその能力が失われないように

私の脳は新たな知覚と思考を失わないだろう。


今までの価値観が崩れ去る音をきいた。


過去の世界は完全に爆破されて

新世界の創造を経験したのだ。


新しく獲得された知覚と思考回路は

通常の意識と同じだけ正確なものになるだろう。


私はそのような内相に耽って

歓喜の渦の中に一人佇んでいた。


どのくらい時間が経過していたのか

私にはわからない。


ふと我に返った時に

ユウの異変に気がついた。




今回だけ読むとドラッグ推奨しているみたいにかんじるかもしれませんが

もちろん落とし穴があるわけです・・・。 それにしてもこの時の体験はミラクルでした。

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