らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】 -162ページ目

第194話 将来の展望

夜中の12時をまわり

ドラッグの効き目はピークを過ぎたのか

私たちはずいぶん落ち着いて話ができるようになっていた。


私は過去の自分と決別して

新しい自分を形成しはじめていた。


「ユウ、私ね、今まで理屈と感情が一致しないことがよくあったんだ。

そのせいで辻褄の合わない行動を取ってきてしまったの。


昔ね、絶対に結婚しよう!って思いながら付き合っていた彼がいたのね

真面目なサラリーマンでさ、きっとこの人と結婚したら幸せになれるって思ってたんだ。

でも、いざ結婚が目の前に迫ると自分で全部壊しちゃったの・・・。


AVに出たのもそう。

私はね、AVに出るなんて正真正銘のバカ女しかいないって思っていたのよ。

証拠に残るでしょ? まともな結婚もできなくなる。 

それなのに、いつのまにか理由もなく私はAV女優になっていた。


どうしてなのか自分でもわからなかった。


今思い返せば、本当に信じられないんだけど・・・。


きちんと考えて行動するって能力が私にはなかったのね。

その場の感情に流されて生きてきたから今の状態があるんだって

ようやく理解できたの。


だけど、もうこれからはそういうことはないと思う。


今の私は理屈と感情がきちんと一致しているの。

将来の展望を持って、ちゃんと計画を立てて

それに向かって頑張っていけるようになったのよ。


何かを選択するときには

しっかりと考えてから決めるわ。


だって、こうすれば、こうなる、ってわかるもんね? 


当たり前のことかもしれないけど

今までの私にはそれができていなかったのよ。


思考のシステムが壊れていたのかも。


・・・言いたいこと、わかるかな?」


私は自分におこった劇的な変化を

ユウに伝えようとしたけれど

言葉で説明するのはとても難しいことだった。


ユウはただ

「良かったね。 考えて行動するのはとても大事なことだよね。」

と言った。


「うん、 もう同じ失敗は繰り返したくないわ。

私とユウは本当に結婚できるのかな? ちゃんと考えてみようよ。

ただ、結婚しようね! って約束してるだけじゃ昔と何も変わらないもの。

ユウは本当に私と結婚したい? できると思う?」


私は真剣な顔で

ユウに尋ねる。


「俺は本気でまりもと結婚したいよ。

うまく言えないけど、まりもは特別な女の子だと思う。 どこにも代わりはいないと思うんだ。」


「そんなのユウだって同じよ、人は誰でも唯一無二の存在なんだから。

でも、今話したいのはそういう感情論じゃないの。

現実的に結婚生活をやっていけるのかな? ってことよ。」


私は理詰めで話を進めていく。


「私ね、貧乏は嫌だし、結婚してから共稼ぎするのも嫌なのよ。

専業主婦になってぬくぬく暮らしていきたいの。 

これが本音なんだと思う。」


私は可愛げのないことをはっきりと口にする。


今までの私は

「あなたさえいれば貧乏なんてへっちゃらよ」と

相手の受けを気にしたことしか言うことが出来なかった。


本音ではないことを口にして

自分の言った言葉にがんじがらめになり

結局は関係が破綻するはめになっていたのだ。


「う・・・うん。」


ユウは自信なさそうに頷く。


「もちろん私も本気でユウと結婚したいわ。

ユウのことが大好きだし、ユウとの生活はすごく快適だもん。


ユウが専門学校を卒業して建築士の資格を取って

ちゃんと就職してくれれば問題はないと思う。


ただ、その前にしっかり貯金して

心のゆとりを持てるだけの蓄えは残しておきたいわね。」



「それはどういう意味?」



「ユウが卒業するまで、私ストリップで稼ぐよ!

月に100万はちゃんと貯金して

2000万を目標にしっかり溜め込むわ!

二人の幸せのために目的を持って働くんだから反対はしないで欲しいな。

裸になって踊るだけよ、誰にも触られたりしないの。 理解できる?」


私の意思は固かった。


本当にこれが

二人が幸せになるための

理にかなった方法に思えた。


方法があるのなら

実行するべきなのだ。


ユウはしばらく考え込んでから

思いもよらないことを言いだした。


「まりも、俺、専門学校辞めるよ。」





論理的な思考と衝動的な感情って相反するものなのかもしれないですね。

感情優先だった私が思考優先の人間に生まれ変わったわけですが・・・この先どうなるのでしょうか。

ユウのことは思わぬ展開に・・・!?

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