リサ・ラーソンさんの作品 | スケッチブックと旅をして

スケッチブックと旅をして

シンガポール、フィンランド、ドイツ、スペインのマヨルカ島などに住み、現在ギリシャのロドス島に住んでいます。スケッチブック、色鉛筆、水彩絵の具を持って、日々目に留まったものや旅先で心に残った風景を書き留めています。

リサ・ラーソンさんが亡くなったと、日本の元同僚が連絡をくれた。まだ自分が北欧に住むなど想像もしていなかった頃。仕事しながら勉強をしたくて、職場と学校にアクセスのよい文京区に、杉並区の実家を離れて一人暮らしをした。家賃は高いのにせまいせまいアパートに、自分が好きなものだけを飾りたくて、色々なインテリア雑誌を見て、自分が好きなスタイルを見つけようとしていた。


どの雑誌を見ても、巨大マッシュルームのような不思議な顔のライオンの置物が写っていて、とても気になった。欲しくはないけど…なんだか妙に心に引っかかる。リサ・ラーソンというスウェーデン人の陶芸家の作品だということを知った。


↓リサ・ラーソンの訃報を教えてくれた元同僚が、きのこ頭のライオンを持っていた!



ネットショップを見て私が惹かれたのは、ライオンと鳥。一人暮らしにもお金がかかるのに、この子は電子レンジより高価だ。でも、この子と生活したいと思い、大阪にあるお店に問い合わせた。もう少しで入荷すると連絡をいただき、しばらくして「三体輸入したうち、好きな子を選んでください」と3匹のライオンと鳥の写真が送られてきた。


微妙に違う一体、一体を見比べて、1番優しい顔のライオンを選んだ。


その後、働いていた会社を退職する時に、憧れの知性と美しさを兼ね備えた上司が、リサ・ラーソンさんのミア(猫の置物)をプレゼントしてくれた。



あれから…仕事も米国公認会計士の勉強も放っぽり出して、私は色々な国を転々としてきた。


フィンランドに住み始めてすぐに、いつまでヨーロッパに住んでいるかわからないから今のうちにと、1人でスウェーデンのグスタフスベリまで出かけた。リサ・ラーソンさんが働いていた会社で、美術館もある場所だ。


(↓当時は文章メインでイラストを少しだけ描く旅日記をつけていた。)



どこにいても、いつも私の視界にいて、存在感があるふてぶてしい顔で、私の気持ちを和ませてくれてきた、大切な作品たち。この子たちに代わるようなものって、見つからない。不思議な存在感は、日本人にもたくさんのファンを作っている。


これからも、ずっと大切にしていく、と気持ちを込めて絵日記に描いた。



この本には、リサ・ラーソンさんの陶芸との向き合う気持ちや生活が記されていて、作品とともに大切にしている。



フィンランドに住む友だちや、ブログでつながっているゆかりんさん

に連絡をしてみたら、2人ともリサ・ラーソン作品のファンだった。もしかしたら、と思って連絡してみたけれど、やっぱりリサファンだったか!と嬉しくなる。こんなふうに、リサさんが亡くなっても、元同僚はじめ友だちと連絡を取り合って…リサさんがつなげてくれているような気がしてしまう。


ご冥福をお祈りします。