朝は雨降りでしたが、だいぶ空が明るくなってきた関東。

このあとはゆっくり回復傾向です。


一方、九州北部は大雨に見舞われています。


 

きのうは在宅ワークの日だったのですが、

夕方、気象庁からの「地方情報」が出ないことに仰天し、

一人で思わず叫び声をあげてしまいました。

大雨など災害のおそれがあるときに出される、地方気象情報や全般気象情報。

防災時には、情報の一元化が義務付けられているために、

気象庁から発表された雨量を放送に使用します。

が、その情報が出されない…困った…なぜ?

とりあえず、放送は「九州北部・中国地方 急激に雨量増えるおそれ」と文言で対応。

 

大変な雨になりました。

今回は、九州北部が大雨になる典型的なパターンとなってしまっています。

梅雨前線の南側に入り、湿った空気が合流。

湿舌の南縁付近で、次々と雨雲が発生・発達する状況。

 

朝までに、長崎県内では記録的短時間大雨情報が3回出され、

五島列島では「50年に一度」の記録的な大雨になりました。
佐世保ではアメダスの実測値でも、

1時間に81.5mmの猛烈な雨を観測し、
3時間雨量は180mmを超えて、観測史上最大の記録的な雨です。

そして、このあとあすにかけても、
北側の高気圧が強くて、低気圧の動きが遅く、あまり気圧配置に大きな変化が見込めません。


今夜からまた雨雲が発達し、線状降水帯が発生するおそれがあります。

最悪、再び、同じような場所で、

数時間で100~200mmクラスの雨になることも考えられます。
特に深夜に雨のピークがやってくるために、
周囲の状況の悪化に気づくのに遅れてしまうかもしれません。
土砂災害や中小河川の増水・氾濫などに警戒してください。

 

念のため、就寝前に、パソコンなど精密機器や通帳などの紙類など大切なものは高い場所に移動させておき、

情報をとれる携帯電話などをそばに置いておきましょう。

 

あす日中になると、前線は九州付近を南下していくため、

九州北部付近の大雨の峠は越えてきそうです。


一方、低気圧があす東北に近づくために、

東北や北陸にも、湿った空気が集中します。

ふだん雨の少ない地域で、雨量が多くなるおそれがありますから、要警戒です。

 

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コメントありがとうございます!

*梅雨とはいえ、関東は今月に入ってから毎日のように雨が降っていますね。

傘がいらなかったのはたったの4回。

あすはいったん晴れ間も出そうですが、にわか雨がまたありそうです。

*大分は山に守られていますね。

湿った風が吹き付けても風下なので、うまく雨雲を避けられています!

 

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