息子は、寝ているのか起きているのかわからない感覚で絵を描いています。

 

絵を描いているときは、何も考えないほうが上手くいきます。

 

絵を描きたいという衝動を止めることはできません。クリエイティブな脳なんだなあと思います。

 

「理性の眠りは怪物を生む」はゴヤの作品のタイトルです。

 

彼は、宮廷画家でありましたが、わたしが強く惹かれるのは黒い絵です。誰かに見せるわけではなく、自己と向き合うための絵?

無意識からのメッセージ?

 

無意識って不思議です。

 

意識して描くと上手くいきません。でも何も考えないと、何かが浮かんでくるんです。

 

それは、夢のような感覚?

 

村上春樹の対談集のタイトルにも「夢」という言葉が出てきます。

「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」

 

はじめはこの意味が全く分からなかったけど、今は頭では理解できなくてもわかります。

 

息子が絵を描くときの状態がまさにそうなのだから。

 

 

息子は、絵は描けるけど苦手なことが多いです。

わたしがサポートできるといいけど、営業などは苦手です。

 

以前、息子の絵をブログで公開しようと思いましたが、息子が嫌がるのでほんの少しの間アメンバー限定で記事を書いただけです。

そのときは、ブログのアクセスも多かったから宣伝になるかなあと思ったけど、難しいですね。

そういうことがしたくないんです。

 

 

息子は、PTSDのことは知られたくないし、顔も出したくないようです。

 

 

 

もっと、活動的に自分をアピールしたらいいのに。

 

 

しかし、息子は、最近、少し自信がついたのか、自分から駆け出しのデザイナーに声をかけたらコラボをすることになり、その方がいろいろなことを息子に代わってしてくれます。本当にありがたい。

 

発達障害って苦手なことが多くて性格もこだわりが強かったり、めんどくさいけど、自分の個性、独自性をアピールすればサポートしてくれる人が現れるのかもしれない。

 

社会に適応しようと頑張ったけどメンタルが不調になるのでその道はあきらめました。でも優位性を伸ばして、才能を認めてもらうのはたやすくありません。どちらの道も厳しいです。でもそれなら、本人が望んでいる道がいいかな。

 

 

自分が乳がんになり、先のことがわからないからいろいろ心配だけど、自分が納得できるならいいかな?

 

世界の情勢もわからないからね。

 

 

 

 

 

 

最近、息子はネガティブになっています。

 

今までは、PTSDの症状や、うつ状態、躁状態、気分の波があり、他のことを考える余裕がありませんでした。

 

それが、今はずいぶん精神が安定してきたので、いろいろなことを考えるようになり不安になったようです。

そのあたりの心境を理解していなかったので、息子と対話で問題が起きてしまいました。

 

確かに、病気に対する不安が凄く強いとき、治療で必死だったので考える余裕がなかったのが、治療が終わるとまた別の不安が襲ってきます。

 

乳がんでも、治療が終わり、経過観察だけになるとまた不安があるそうです。わたしもそうかな?まだ、タモキシフェンは服用していますが、ハーセプチン、パージェタが終わった後不安でした。

 

それで、自分でもできることを考えて実践してきました。もちろん、今でも再発の不安はあります。でもこれだけ頑張ったから大丈夫と思えるし、治療やそれについての向き合い方に対しては全く後悔していません。

 

息子は、自分が目指していたアーティストに一応なれたし、あとは、それで生活できるくらいの収入を得ることです。専業でたべていくのって本当に大変なんです。

 

そのために、何をすべきかいろいろ考えています。

 

また、最近ではAIの絵が何かと話題になり、心配しています。

 

イラストレーターがいらなくなるかもしれない?

 

では、芸術はどうだろう?

 

AIには、描けないと思うんですね。

 

芸術は、ずっと残るものだから、残れる人は、僅かだし、巨匠と言われている人だからそれを目指すのは、今まで以上に大変かもしれないけどやっぱり、芸術家かなあと思っています。

 

今まで、デジタルで絵を描いていましたが、油絵を始めようと思っているようです。

 

 

また、一からやっていかなくてはいけないけど、絵の基礎のトレーニングは10年ぐらいしているわけだし、何とかなるかと思っています。

 

息子のさらなる挑戦、応援しようと思います。