日本映画専門チャンネルにて「楽園」鑑賞しました~
先日の「友罪」に続き、瀬々敬久監督繋がり~
こちらも実際の事件をモデルにした作品
実話を基にした短編犯罪小説
「青田Y字路」と「万屋善次郎」がベースだそうですが
どちらも未読ながら有名な事件なので
内容は知っていたよ~
私のような人、多いのではないでしょうか~?
ストーリー
12年前、小さな町で起こった少女失踪事件
外国人の母親と暮らす青年・豪士(綾野剛)が犯人ではないかと疑われ続け
町民たちの冷たい視線にさらされ続けていた
当時、事件の直前まで失踪した少女と一緒にいた紡(杉咲花)は
自責の念から心に深い傷を負ったまま大人になっていた
偶然触れた豪士の優しさに、紡は豪士が犯人だとは思えなくなっていた
事件となったY字路の先に続く年寄りばかりの小さな集落では
妻を亡くした善次郎(佐藤浩市)が愛犬のレオと静かに暮らしていたが
村おこしの計画での行き違いから孤立
村八分の状態になっていた
いや~この世の中、一番怖いのは火事でも地震でも幽霊でもなく、
人間が一番怖いのよ~と背筋の凍るお話でした~
紡の気持ちになったら辛すぎる
自分を責めて、それだけで辛いのに
あやか(失踪した少女)のじいさん(柄本明)が追い討ちかけてひどい~
紡に対して大人のフォローがなさすぎて、実際の事件に紡にあたる子が
いたのかわからないけどいたのなら実際はこういうだけの人生では
ないことを願った~
後半に失踪当日のことを紡が回想するシーンがあるんですけど
こういう別れ方をしたらこりゃ子供だったら言えないな~と思ってしまうような感じ。
そして事件の犯人を紡は実は見ていたかも??なんですけど
犯人は映画でははっきり語られません~
豪士が犯人説で紡はそうは思えないというストーリー運びですが
どうかな~・・・・
実は犯人は周りが仕立て上げた!と見るか、
犯人になんて見えない!と当事者たちが思う人ほど犯人か。
とにかく町民、村人(人間)がみんな怖い~
田舎のよくある閉鎖的社会に輪をかけたのが善次郎の方の集落
これは本当にひどかった~
妻を失って心に大きな傷を負う善次郎が
この村でもう一度愛犬レオと生きるために奔走したことが
老人たちを逆なでして数々の嫌がらせを受けます
マジで腹が立ったし、悲しくなった~
年長者がこいういうことしたらダメだよ~
レオを外出禁止にして檻に閉じ込めるシーンになぜか涙出た~
こんな大自然で暮らす犬なのに都会の小さなマンションの一室より狭い犬の檻
その檻を見ながら暮らす善次郎、そのほかの物もひどいことになっていて
これじゃ気が狂(ふ)れちゃう~
追い詰められた善次郎は凄惨な事件を起こすことになりますが
正直、これは村人の方が悪いよ~と善次郎を責める気持ちには
これっぽっちにもならなかった私~
全てのポイントで胸くそ悪い映画でしたが
人間の残酷さが寒いほど伝わる刺さってくる映画でもありました~