チャンネルNECOにて「友罪」鑑賞しました~
映画館に行かなくなって半年以上、
今は正直、行くのが怖くなってしまって。
もっぱら自宅鑑賞です~
実際の事件、神戸児童連続殺傷事件をモデルにしたと言われている本作
瀬々敬久監督は「怒り」とか、こういう事件をモチーフに
組み立てるような作品が得意ですね~
英会話講師殺人事件の容疑者の実際の逃亡劇を
何人かで再現したような「怒り」みたいに、本作も何人かで一人の物語かな~?と思った
ストーリー
ジャーナリストを目指しながら、町工場で働く益田(生田斗真)
無口で陰気な同期入社の鈴木(瑛太)は職場では浮いた存在だったが
2人は徐々に心を許し合っていた
学生時代にいじめを受けていた友人が自殺したことに罪悪感を抱き、
その母親を時折訪ねる益田
一方で鈴木は無愛想だがいつも冷静で、
ある日、仕事の帰り道、男から追いかけられていた美代子(夏帆)と出会う
昔の同僚(山本美月)と17年前の児童殺傷事件を調べることになった益田は
その犯人、少年Aが鈴木なのではないかとの疑念が湧いていた
連続殺傷事件を基に・・ということですが
事件そのもののストーリーではなく、
被害者家族や加害者のその後のお話です~
それ以外の登場人物も含めて、過去の過ちとどう向き合うか、
というのがテーマだったように感じた
この殺傷事件の他にも交通事故の加害者、被害者、加害者家族の描写や
いじめの加害者、被害者、傍観者と色々な立場から
人間が犯してしまう過ちと突然ふりかかる被害、
いろんなものが渦巻いていた
交通事故で加害者の父(佐藤浩市)が
息子の過ちを謝罪し続けるエピソードで
当の息子が結婚することになってその新妻が「幸せになってはいけない?」と
聞くシーン、これはね~複雑だった
結婚したっていいけどさ、他人の子供を殺しておいて
自分たちはデキ婚て、と私も残酷な感想を持ってしまった~
結婚式までするのね、これにはモヤモヤしか残らなかった~
償うって難しいよね、何をもって償いなのか。
これはもう被害者が「もういいですよ」と思ってくれるまで、だと思う。
だから殺人だけは償うことはできないんだよ
とはいえ、加害者だってその先に人生があるわけで。
医療少年院を退院し、社会復帰するも、社会との関わりに苦労する少年A
少年院の先生から命の大切さなどを教え込まれ、
逆に「生きよう」とすることに罪悪感を感じるようなシーンがとても心に刺さった
そしてその最大の疑問、友達になれたと思ったら「少年A」だったら
私だったらどうするかな~?
友達をやめるとまではいかないけど
距離をとってしまうかも。
過去に、自分が被害者になることを恐れて、いじめに遭っていた友人に対し、
加害側に回ることで自殺に追い込んでしまった経験から
揺れ動く益田がなんだかかわいそうだった
過去、意に反して強引にアダルトビデオに出演させられ、
それをネタに何度も強姦され、会社や友人と距離を置かざるを得ないという
衝撃的な人生の美代子のシーンは恐怖でしかなく、トラウマレベル
どのエピソードも泣きたくなるような内容で、衝撃的問題作でした~