ギロッポン、 | ざっかん記

ギロッポン、




コバケンさんの棒、日本フィル公演、済む、演目は、神尾真由子女史を迎えてサン=サーンス《3番》コンチェルトと、チャイコフスキー《5番》とである、

神尾女史の奏楽は、っおなじコバケンさんとのご共演を桜木町で聴いた際には、ったいへんにゆたかなひびきを堪能させたものだが、っきょうもほんの㐧1音目から勝負あり、サントリーでのコンチェルトは、ソロの音像が小ぶりに聴こえてしまうこともあるが、っきょうはニュアンス豊富に伝わる、

コバケンさんの棒になる日フィルは、不当に聞こえなければ、作家自身にしてからが、っこれほどまでに静謐であったり、厳格であったり、純朴であったりを想定した筆であろうかとおもわれるばかり、っそのじっくりとした語りにより、曲趣の妙が無限に拡大せられる、

チャイコフスキーは、従前からすでにしてそうであるように、激越なテムポ操作ももう完全にそういうものとして定式化せられており、っその意味ではスタティックな演奏だが、っどうだろう、っこの期に及んでコバケンさんの同曲を聴かむというならば、っこちとら極まりに極まり切った仕上げを見舞われたいとおもわなくもない、音盤であれば、人智を超脱し、宇宙の彼方へ孤絶せる超弩級の大演奏、ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルの77年渋谷、瞬間瞬間のひびきをそこまでするかとばかり懇切丁寧に磨き抜いた稀代の記録、チェリビダッケ/ミュンヘン・フィルといった至寶をぼくら人類は手中にしている、っあるいは、朝比奈さんの最晩年、大阪音大の学生オケを振られた非売品盤などは、っぼくはなかなかのものであるとおもっているが、っそれらと並び立つ達成であるためには、っまだまだ、っほんとうの細部の細部、小指の先の爪先の、っそのまた先の先まで神経がゆき届いていないようにおもう、、、っもとより爪に神経は通っていないだろうが、

棒の志向性としても、っそこまで部分部分を確然と意味附けつ進まむというお心算はないようで、概観としてのコバケン・スタイルを楽隊と共有し、っあとはライヴのテンションを頼るであるとか、局所的に特定の楽器を突出せしめるであるとか、っそうしたことに意識が向かれている、っぼくにすれば、いつまでもそんなことをやっているばあいか、っというところだ、ロンドン・フィルとあんなバケモノみたようなマーラー《5番》を録音へ遺せた人が、っいまさらそんな次元の演奏へ甘んじているべきではない、



っきょうのパンフレットへは日フィルの来季のライン・アップが挿まれていたが、っここのところのカーチュン・ウォン氏公演の良席の取りにくさをおもえば、っやはり定期会員にならむ、他の公演の陣容、演目も、っまあ魅力的だし、楽団創立70年記念特別公演のカーチュン氏のマーラー《1千人》の切符も優先的に購える、同プロ2日公演のかたっぽはそれで押さえて、っさらに目ぼしい公演では他日のほうも1回券を購うとせむ、っしかし、っこれまでにどこ楽団の会員になどほとんどなったことのないぼくで、っまるで勝手がわからないのだが、来季は、サントリーが改修でもするのかな、27年の1・3月公演は池袋で挙行せられるとのことで、っそのせいで年間券はネットでは購えないというのだが、電話をして、1公演ずついちいちぜんぶ席を指定するのかな、っそれとも全公演固定の席になるのかな、月毎に、っこの月は金曜、っこの月は土曜とかと撰べるのか、っそれとも金曜ならぜんぶ金曜、土曜ならぜんぶ土曜となるのか、っわからないことだらけだ、っぼくは電話というのがいやな性質なのだが、発売当日に電話をしてその電話口であたふたするのはもっといやなので、っちかぢか事務局へ電話をして、っその仕組みについて不明のところをあれこれ教えていただくとせむ、っぜんぶネット上で事が済まないで、っそんなことをせねばならないとかんがえるっきりでもう気が重いが、っまあしかしそれで年間券を購ってしまいさえすれば、向こう1年、日フィル公演については切符の発売日の度に気忙しくしなくてよくなるのだから、っほんの1回こっきりの我慢だ、

っところで、っいつかに、N響などにもたびたびトラで呼ばれているから、せっかくの名手なのにどこか他楽団にヘッド・ハンティングせられてしまうのではないか、っとの惧れを述べた日フィルのクラリネット、堂面氏であるが、っわるい予感が的中してというべきか、っこの8月末をもって同団を退団されたらしい、N響などへ移籍されるのかどうかはわからないが、若い彼氏の果敢な吹奏は、日フィル木管の華のひとつだったのになあ、カーチュン氏のマーラー《9番》では彼氏はバス・クラをご担当で、っその1楽章中途での、ここは俺の独壇場だっっっ、っとの我勝ちの自己主張など、っいまもって忘れ難い、

っみんなどこかへ行っちゃうんだよ、セロの辻本氏とヴィオラの中女史とのご夫妻は、っおふたりとも日フィルでいられたし、っいまは、っえ、都響へいられるのかな、っあのヴィオラの黒人の方がいるでしょう、っあの人だって日フィルだったんだから、ヴェテラン勢各位は流石に日フィルへ骨を埋められる覚悟でしょう、っそうすると若手、ホルンの信末氏もひょっとするとひょっとする、っひょっとしてしまうのかなあ、っそうだ、ホルンといえば福川氏だってもとは日フィルだったじゃないか、、、前にも云ったことだが、っさように名手名手を他団体に取られながらも、っぼくはいま在京の楽団では、綜合力において日フィルがいっとう勝れているとおもうけれどね、ったぶんというか、っきっとそうにちがいないのだが、給料が安いんだろうね、N響は年俸が¥1千萬を優に超えるのだし、っそれは声が掛かれば、周りも止めだてはできんわなあ、っそういう点でも、日フィルのこんにちの充実はぼくにはとてもとてもうれしい、去る人たちそれぞれのご活躍はそれはそれでおおきにけっこうだけれども、誰に去られようと、日フィルを日フィル存らしめているもの、っその火が絶えず赫と燃えつづけむことをっっっ、



っお次はあさって、仕事のあと紀尾井町にて、っその日フィルのトロムペット、大西氏のリサイタル、っきのうきょうは乗り番ではいられなかったようだが、



みずの自作アルヒーフ

 

《襷  ータスキー》(全4回)

 

https://ameblo.jp/marche-dt-cs4/entry-12351779591.html(㐧1回配本)

 

《ぶきっちょ》(全4回)

 

https://ameblo.jp/marche-dt-cs4/entry-12351806009.html(㐧1回配本)