錦糸町、
冨平恭平氏の棒、オーケストラ・ハモン公演、済む、演目はマーラー《1千人》である、ソリストは、ソプラノが中川郁文、冨平安希子、三宅理恵の3女史、アルトが花房英里子、山下裕賀の両女史、テノールは糸賀修平氏、バリトン小林啓倫氏、バス加藤宏隆氏、合唱は成年がコーラス・ハモン、ボーイズはジュニア合唱団Uniである、中川女史は井上キーミツとの《ラ・ボエーム》も記憶に新た、冨平女史は、冨平氏の細君であろうか、
件のカッフェで14:40ころまでシガレットを服んでいて入場す、カレーを頼んだが、っおもいっきりレトルトの味で、昨今の米価高騰を受けているものとみられ、っご飯はいかにもすくない、っま、開演前のほんの腹拵えなので、っそれでよかったが、コーフィーだって、っきっと市販のものをペット・ボトルから移したっきりだ、
免許の更新ということは誕生日が近いわけで、っきょうが41歳で聴く最後の演奏会だったが、冨平氏以下何百という楽隊から、っすばらしいプレゼントを頂戴す、っこの曲は、キーミツと坂入健司郎氏と、っほかにもあるだろうか、数えるほどっきり実演を聴いていないが、っきょうがいっとう感銘がふかい、
不足ならばいくつかは云える、っまずソリストは、テノールの声質は、必ずしもぼくのこのみではなかった、っまた、っどんな曲でもいつもながらの懸案、ボーイズは、っまず頭っ数からひじょうにすくなく、チャイルディッシュな地声の妙もない、
っけれども、㐧1部が開始するや、っもう理窟ではないのだ、オルガンの燦然たる存在感もすばらしく、っそしてコーラスっっっ、音場全体を鳴動せしめるその覇気は、㐧1声が発せらる瞬間にもう勝負ありで、乗っけから打ちのめさるここちがする、っそして、中音量以下、弱音の部分でもそれだけ声がしゃびしゃびと水っぽくなったり高音の発声に限界を感ぜしめたりすることがなく、っつまり恆に音楽的に上等なのである、
オケがまた元気のよいことっ、っそしてじつに巧いっ、っむしろ3階席でよかったのかもしれない、っぼくの位置へは、コーラス、っそしてソリストもぎりぎりおまけで、全員のお声がオケに押され、消されてしまうことなく届いていたと云いうるが、っあれで1階の人は、っときにオケの音勢をつよすぎるように聴いたかもしれない、
他に吼えられるとボーイズはほぼ完全に掻き消されてしまうため、㐧1部の展開に相当する全員で複雑に絡み合う部分は、っその超多声の醍醐味が1段落ちる、同コーダ附近も同様である、っけれども、全体の音圧はふだん聴いているもっとふつうの編成の楽曲からはけっして得られない妙味で、冨平氏がまた遅めのよいテムポを用意して声楽、器楽ともにがっしりとそのフレイムの裡へ収められ、以前に聴いた彼氏のどこか学生オケとの公演では、あ、この人アツくなれない人だな、っとの印象を有ったのであるが、っしかしそのときもきょうも、っさようの沈着さをもってこそ、っよりひたひたと音楽それ自身の力が寄せて来るようである、
㐧2部はソリストへそれぞれ個別の役割が振られるので、っよりオケとの音勢バランスの問題がおおきい、坂入氏は㐧1部では彼等をオケとコーラスとの間、㐧2部では舞台前面へ配置されるという手立てを講ぜられていて、っなるほどとおもったものだが、っきょうはずっとオケとコーラスとの間、冨平氏は、っこの㐧2部でもやはり感情的になられることはないようであるが、っしかしひじょうに執念深く声部声部を捌いていられ、各ソリスト、っそしてボーイズが主役になる場面で、っしばしばオケを掌で抑えるアクションをされる、オケがまたそれへ機敏に反応、っみごとに影の役割へ徹しられるが、っその差配はけっして音楽全体の魅惑を薄めてしまうことがなく、っむしろ指揮者がそれをせなんだら、っしばしばソリストソリストのお声が聴こえず、悪印象を遺したことだろう、っどんなに昂奮のさなかにおいても飽くまでも音響の司祭たるのお役目を放棄されなんだ冨平氏のその仕事人気質に対しては、満腔の敬意を捧げたいところである、っなんとならば、っその棒によってこそ、っついに全曲は最大の昂奮と感動のうちに鳴り了えたからである、
㐧2部も長の道中を辿ってゆくと、っこちとら中途からもう安心し切って全身全心を楽音へ委ねており、オケのテクニークがどの程度であるとか、っそういうことはぜんぜん意識の表面へ上らなんだ、マリア讚仰のテノールは、っやはり声質は気に入っていないのに、っもうどうでもよい、泣けてたまらなんだ、っその後のふたたびの彼氏のソロにしても同断である、他のソリスト連も、っみなそれぞれにキャラクターが立ってすばらしかった、ボーイズも、っせめてほんのすこしくでも地声のかわいさが慾しいが、っもうケチは附けまい、っそしてコーラスの柔につけ剛につけ可ならざるはない勇姿よ、、、
極めて上質なのに、前後不覚の狂騒をいささかも頼んでいないのに、っしかし篤く、烈しく胸へ迫る《1千人》であった、永く永く記憶へ刻まれるにちがいない、
っさ、帰らむ、っあすは三鷹の試掘である、
みずの自作アルヒーフ
《襷 ータスキー》(全4回)
https://ameblo.jp/marche-dt-cs4/entry-12351779591.html(㐧1回配本)
《ぶきっちょ》(全4回)
https://ameblo.jp/marche-dt-cs4/entry-12351806009.html(㐧1回配本)