藤沢、
井﨑正浩氏2日連続本番、っきょうは戸塚区民オケ公演、演目はシベリウス《春の歌》、ドビュッシー《小スート》、チャイコフスキー《5番》である、
っいつもは大船で公演を有っている同団であるが、っきょうは藤沢で、次回は平塚でとのことである、多摩セン人のぼくにすれば、藤沢は遠かれど往きわるからず、此地はもう15年から20年近くも前にポスティングの仕事で何度か来て、っその後、っなんだか駅近くの貸会議室みたようなところで、佐藤久成氏が最晩年の杉谷昭子女史とご共演されるのを聴きに来た、っその際には宇野さん未亡人も来場されており、合間にすこしく座談があった、っきょうの器は初めて入るが、世になんとか市民会館とかなんとか文化会館という箱物は多々あれど、っあれほど年季の入ったものもなかなか珍しいのではないか、壁から扉から手摺から座席から舞台から、っいちいち古めかしく、藤沢市というのはそんなに財政が苦しいのだろうか、市民一番の公会堂くらい、っこれまでに解体、新設するチャンスはなかったのだろうか、
藤沢市民会館といえば、っなんといってもヤマカズさんの4夜に及ぶモーツァルト、ブラームス、マーラー、メシアンの記念公演であり、っうちいくつかの音源はこんにちでも聴きうる、っきょうじっさいに客席へ坐してみて、嗚呼、この器で遙か往時、もう半世紀近くも以前、ヤマカズさんがあの意慾的の企画をなすったのだな、っとの感慨に堪えなんだ、音が鳴り出してみればとうぜんながらのどんしゃりぐあいであり、こんな器でマーラー《1千人》なんぞを演った日には、およそ音楽的のひびきは得られなかろう、っと微苦笑ものであった、
っさて演奏だが、っざんねんながら2日つづけての大演奏の達成とは問屋が卸さなんだようで、美点は局所へ留まり、全体としては粗い仕上がりである、っこの楽団はいつもそうで、開演から終演までずっと雑然としている、っきのうがそうであるように、っふつう、っあまり腕のないオーケストラであっても、開演からしばらくするとひびきが解れてきて、っまずまず有機的の合奏が得られるものなのだが、っしてみると、彼等は開演時からすでにして全力が出せており、っもとよりあの水準を上へ出られないのであろうか、
っが、井﨑氏はめげずにきのうに倍する熱血の棒を振られ、チャイコフスキーの1、2楽章のともに冒頭附近など、絃のアンサムブルは篤いこころが音へ出ていたものである、
っきのうは往きは吉祥寺から器へ、帰りは器から武蔵境へ歩き、王将へ寄り、滅多に乗らない西武線を咬ませて戻ったが、っきょうも事後、王将へ寄り、狛江試掘の現場仕事に感けて購いそびれていた会社連中へのホワイト・デイのお返しに、鳩サブレーを求む、っきのうの王将は以前にいちどっきり訪れたことがあったが、っきょうのは、っこれまで車窓から見るっきりで、初めて入った、狛江試掘は、最終日へ至ってお役人が喉の不調でご入院されるというトラブルもあり、心配だが、っほかは大過なく済んだ、
っさて、っお次は水曜の仕事のあと、サントリーで早稲田大響の公演で、メインはマーラー《5番》である、っさいきんに気附いて購ったのだが、っもう切符がほんの数枚っきり残っておらず、っおそらくサントリーでは初めて、オルガンの前の席へ坐し、背後からオーケストラを聴く、っそれもまたたのしからずや、
っことしは同曲を聴く機会も頻繁で、っこのほかに小柳英之氏、坂入健司郎氏と、期せずしておふたりともコバケンさん門であるが、当のコバケンさんご自身の演奏も聴く、っほかにもあったかしらん、コバケンさんについては、矢鱈と公演数がおおいにも拘わらずレパートリー僅少の彼氏で、マーラー《5番》程度でさえほとんど実演を望めないのであるが、っまさかにロンドン・フィルとの音盤が出るとはおもわで、っこの仲間たちオケとの公演の切符を購った、っいま、耳で同オケとのベルリオーズ《幻想》を鳴らしながらこれを書いているが、全員がプロフェッショナルではないのだろう同団のアンサムブルは相応に肌理が粗く、タテもわずかに乱れたりしていて、っしかし流石にコバケンさんの意気に感じてときにごく濃密な音色を聴かせたりしており、音質としても、サントリーにしてはどっしりと据わりのよい音に録れているのも好もしく、精妙なロンドン・フィルとのセッション録音には望めない味がするのも事実だ、っこんどのマーラーも音盤にしてしまってくれたいものである、
みずの自作アルヒーフ
《襷 ータスキー》(全4回)
https://ameblo.jp/marche-dt-cs4/entry-12351779591.html(㐧1回配本)
《ぶきっちょ》(全4回)
https://ameblo.jp/marche-dt-cs4/entry-12351806009.html(㐧1回配本)