箕面、 | ざっかん記

箕面、




坂入健司郎氏の棒、大阪響公演、済む、

本来は中之島でデュトワ/大阪フィルを聴くはずが、っわるい予感が的中して、巨星は同フィルとのリハーサル初日で不調を訴えられ、降板、代演は横山奏氏となられた、同氏は去年、西宮におく井上キーミツと森山開次氏とのストラヴィンスキー《火の鳥》においても、キーミツの降板に際して井田勝大氏と3日間の公演を分担された、っぼくは初日と3日目とで両氏の棒へ接したのであったが、っその井田氏の棒になる初日の事後、両氏はよるの中之島、デュトワ/大フィル公演を訪れ、終演後、巨星と食事の席をともにし、席上で後進は《火の鳥》スコアを拡げ、先達に助言を乞うたとのこと、っそれがために今次、緊急事態にあって横山氏へ白羽の矢が立ったのであろう、っぼくとして、っその晴れの舞台を拝んでもよかったのだが、っもとよりきょうは、っこの坂入氏公演を聴けないのをざんねんにおもっていたこともあり、大フィル公演はふだんはしない払い戻しを受け附けもするというので、横山氏にはすまないが、払い戻しを申請し、坂入氏のほうの切符を購い、箕面を訪れたのであった、

っけさは雨のなか出勤し、半日のみ仕事をす、今夏、世田谷のさる中学校の校庭の試掘調査があり、っぼくが監督をするのだが、っけさは営業担当が聖蹟別棟へ来られ、打ち合わせ、っその来訪が10時前ころで、っきょうは10時からカーチュン・ウォン氏の日本フィルとのブルックナー《9番》、兵庫芸文センター管とのマーラー《トラギッシェ》の切符販売開始であり、っこの営業さんは仕事が丁寧でいきおいお話が長いところがあるので、早く了わらせるべくはいはいと生返辞で済ませ、っふたりして立ち上がりながら、水野さんきょう午后からなにか用事ですか、はい、大阪へ遊びに行きます、え、そうなの、全体会議サボって、はい、全体会議サボって、っなどと笑いながら、10:15ころに両テケツをよろしく得る、っともにまずまずの良席ではないか、

箕面は、字面としては知っていたが、っきょう初めて、みのお、っと読むのだと識る、みのもて、っとかと読ませるのかなあと雑に想像していたのだが、果たして、500席ほどという小音場へ大阪響が満々と鳴る、っすばらしい公演であった、

演目は、ストコフスキー編になる絃合奏によるバッハ《平均律クラヴィーア曲集1巻24番》、坂入氏とは昵懇で、今夏、川崎においてシマノフスキを共演されることにもなっている石上真由子女史を招いてドヴォルザークのコンチェルト、っそしてブラームス《4番》である、坂入氏と同響とは、数年以前からブラームスのシムフォニー全曲踏破を目して公演を重ねて来、っこんやがその掉尾であったとのこと、

狭小な音場で、細部までニュアンス豊富な音響を望めるだろうと期待していたところ、っまさしく、バッハから絃各声部の音のソノリティはいかにも濃密であり、大音場とは情報量が桁違いである、

管打を加えてドヴォルザークは冒頭からトュッティであり、っその熾烈さに空間がびりびりと震撼す、和音の移ろいは聴く者を篤く抱擁し、っそのゆたけき風光風光に、っごくしばしば視界が潤んだ、っどんなに地味な役割の声部も、恆にニュアンスたっぷりに煌めいてやまないのである、石上女史のソロにしてもまったく同断、

坂入氏のブラームス《4番》は、先般、大船でも聴き、っそれもすばらしかったが、っきょうは狭い音場に名うての大阪響であり、っもう全編これ咽せ返るような音の奔流である、2楽章の後半は泪なくしては聴けず、フィナーレの最後の瞬間までまるで間然するところがなかった、

中之島も盛会であったと信じたいが、っきょうのところはこちらへ来ておいてよかった、っあすは京都、井上キーミツ/京響、っそれから、っあすも10時にふたつほど取らねばならない切符がある、抜かりなく購うとせむ、



みずの自作アルヒーフ

 

《襷  ータスキー》(全4回)

 

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《ぶきっちょ》(全4回)

 

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