錦糸町、 | ざっかん記

錦糸町、




井上キーミツ/新日本フィル公演、済む、〈みちよし先生の世界漫遊記〉と題して、っご自身の指揮者稼業の遍歴も語られながら自作を含むすべて国籍の異なる計10人の作家の作を披瀝、1曲毎にキーミツがお話しになり、喉がお悪いというのにごく多弁で、済んでみればじつに2時間半超に及ぶ一大公演であった、

っめんどくさいけれどいちおう演目、チャイコフスキー《スリーピング・ビューティ》のいっちゃん有名なワルツ、っぼくらが日本をJapanとでなく日本と呼ぶように現地の人にとって自国を呼ぶ呼び名をずばり表題としたニュー・ジーランドのリルバーンによる《アオテアロア》、ヴァグナー《ローエングリン》1幕前奏、キーミツはお振りにならずにしばし休まれて崔氏の音頭で絃合奏によりバルトーク《ルーマニア民俗舞曲》抜萃、マスネ《タイース》メディタツィオン、マルケス《ダンソン2番》で15分休憩、時計を見なんだが、っおそらくこの時点で1時間超、っでマスカーニ《カヴァレリア・ルスティカーナ》インテルメッツォ、コープランド《クワイエット・シティ》、っそしてキーミツご自作の例のミュージカル・オペラ《A Way from Surrender 〜降福からの道〜》の2幕より〈降伏は幸福だ〉、、、っこのかんがえにはぼくはかなりの抵抗があるが、っそしてエルガー《威風堂々1番》でようやく終演である、コン・マスはまたも崔、西江両頭体制であったが、《タイース》のソロは西江氏、コープランドのコール・アングレとトロムペットとは同フィルの森女史と山川氏と、マスカーニとエルガーとには室住素子女史のオルガンが加わる、

キーミツは、っぼくの周囲の人間でいえば《雨月、、、》くんなどに肖て、喋らせるとときにわかったようなわからないようなことを云われる性質がおありだが、っきょうのお話は、職業人の経験談としてはじつに貴重な證言に富み、っとくにお若くときのカンテルリ・コン優勝後のドイッチュを中心としたご多忙な日々のなかでの、史上の綺羅星連との交流譚などは、っじつに興味深く拝聴した、

小品の羅列だが、演奏も1曲1曲入魂で、2階右翼バルコニーも購えたはずだのに気附けずに同階正面を取ってしまって、入場前にはそのことが悔しかったが、演奏が始まると、っこの器でその位置だとときおり感ずることのある聴覚視覚双方の舞台の遠さもさほどおぼえず、っどの曲にも線の太い堅固な合奏を聴く、

っなかでは、リルバーンが、済んだあとキーミツも、シベリウスなどに通ずる感触がしますよね、っとおっしゃっていたが、っぼくも聴いていてその怜悧な質感を味わい、キーミツにそう云われて、そうか南半球の寒冷地の風情なのか、っとおもわずに唸った、

っまた、《ダンソン2番》冒頭のクラリネットには目頭が熱くなり、っその後の道中でもたびたび胸が詰まった、哀感の表現についてはぼくはどうも、中央ヨーロッパのかんがえ深い人たちよりも、ラテンの気分に惹かれるらしい、哀しみに浸り、噛み締めるのでなく、っそれを振り捨ててゆく、っそういう哀しみの表現である、



っさて、っあすは川崎にて森口真司氏公演、



っそれから懸案のデュトワだが、っあのサントリー公演から4日經つが、っいまのところ大阪フィルも札響も代演の報は出していない、っもしドクター・ストップが掛かっていれば、翌水曜には両団ともに代役探しに奔走し、能うかぎり早く広報に附さむとするだろうから、っそれがないということは、っどうとかご体調を戻されたのだと信じたいところ、



みずの自作アルヒーフ

 

《襷  ータスキー》(全4回)

 

https://ameblo.jp/marche-dt-cs4/entry-12351779591.html(㐧1回配本)

 

《ぶきっちょ》(全4回)

 

https://ameblo.jp/marche-dt-cs4/entry-12351806009.html(㐧1回配本)