攀ず 㐧22峯 | ざっかん記

攀ず 㐧22峯




、、、っのはず、

保科洋氏の棒、岡山大のOBオケで、マーラー《トラギッシェ》の自主制作とみられる音盤、前半には同大の現役生オケによるリスト《レ・プレリュード》併録、

以前にヤフオク!でみかけてこころ惹かれた音盤だったがスルーしてしまい、っおもい出して検索してみたときにたまさか即決価格での出品があったので、っやや高額だったが、購入した、

保科氏はそれこそ小澤氏と同年輩くらいのようだが、っきょう日でも現役とみられ、っごく近年の舞台姿をYouTubeで観るに、老匠特有のたっぷりとしたテムポと端然かつ周到な造形で、っじつに矍鑠とされているものである、っこのマーラーはずいぶん以前、氏の70歳手前くらいの記録で、っいまだぜんぜん平凡である可能性も惧れたが、全編これ実直かつ丁寧に語った秀演であった、

オケは、現役もOBもまずまず巧いが、器はおそらく音楽的の艶を望めない乾いた条件であり、っまた音盤化に際してのラウドネス等化も行なっていないものとみえて、金管や打楽器は剝き出しの生々しい音がし、対して絃はそれらにやや押され気味となる、っじっさいの客席では、っこれよりも好いバランスで聴こえたのではないかと想像せられる、

演奏は、っこういう云い種も非礼かもしれないが、っかかる地方楽壇の首領みたような立場へある人の音楽性にあり勝ちのこととして、っともかく演奏藝術上の基本のキを全楽員に徹底励行せしめることのひたすらの連続で、っしたがって、全体はやや醒めた、作品を突き放して遠くから眺めているような手応えで纏められている、っもちろん、っその徹底励行というのも相当度に執念深く行なわれるのだろうから、楽員は《トラギッシェ》冒頭からじゅうぶんに熱しており、瞬間瞬間に、各位が自身の役割を演じ切らむとする意志をつよく発散している、

テムポは、っこの時点ですでにして意識的に遅く、っじっくりと進めむとする志向性が顕著で、絃バスが1音1音重たく鳴って始まる、トロムペットはその㐧1テーマでいきなりハイ・トーンを吹かされるが、っざんねんながらリピートする提示の2度とも、盛大に音を外す、致し方なかろう、

醒めていると云う条、㐧2テーマのアルマへの激情はぞんぶんに発散せられる、っぼくが云うのは、っそれを前後不覚の熱狂を頼ってオケを煽り倒すことで具現するのでなく、クレッシェンドとあればちゃんとクレッシェンドしましょう、リット→ア・テムポとあればちゃんとそこで腰を落としましょう、という手続手続の蓄積として、結果、よろしく熱狂が伝わるように演奏が生起してくる、っということである、

2楽章がスケルツォの演奏順だが、っこうした演奏で聴くとき、っかかるせわしい楽章や、折れそうに繊細な3楽章などが、過度に深刻になることなく、絶えず音楽的のよろこび、ったのしみに溢れている点がうれしい、

最長丁場のフィナーレでも箍は弛まず、どんなに複雑な音構造となっても、各声部とも奏楽の基本に忠実であれば、演奏はかならずやお客へアッピールする、っとの信念に貫かれている、っなかなかの記録である、



っさて、っそろそろ会場入りするとせむ、



みずの自作アルヒーフ

 

《襷  ータスキー》(4)

 

https://ameblo.jp/marche-dt-cs4/entry-12351779591.html(1回配本)

 

《ぶきっちょ》(4)

 

https://ameblo.jp/marche-dt-cs4/entry-12351806009.html(1回配本)