札幌、
井上キーミツの札響公演、済む、演目は、前半にシャブリエ《スペイン》、ファリャ《三角帽子》㐧2スートとスペイン趣味で、後半はストラヴィンスキー《サーカス・ポルカ》、森山開次氏の舞踊を伴なって《火の鳥》の、19年版かな、最後にアンダーソン《クリスマス・フェスティヴァル》、
終演しても2時間におおきく満たず、1時間半強というところだったが、っどうだろう、キーミツは、っぼくにはずいぶんお辛そうにみえたのだが、気のせいだろうか、マイクも数度、握られたが、喉が嗄れているのはもとよりの後遺症としても、っおそらく、腰が相当度にお悪いのだとみられる、登壇も、っなにかそのようにぶってのっそのっそと反り返って歩かれるが、っあれも腰を庇っていることをお客に気取られまいとするポーズだとおもうし、っぼくの位置からは、彼氏が袖へ下がり切るところまで視認しえたが、舞台中央では気丈を演じられても、袖まで辿り着くか着かないかのところで左手を腰へ当てられている、カーテン・コールも、オケの面々はまだ1度や2度はあるかとおもっているふうだったが、っあっさりとハネてしまった、キーミツが、っもう舞台中央までの10数歩ばかりでもしんどかったのではないか、
去年からあれこれの入魂の公演を痛み止めを頼って熟され、っしかしそれが祟って腎臓を壊されたとのことで、今夏、療養を余儀なくせられたのだが、復帰後の群響とのショスタコーヴィチなどもやはり痛み止めを打つのか服むのかしての舞台であったらしい、っその高崎では跳んだり跳ねたりの大舞台だったのだが、彼氏としては、現役のうち余力を温存し、引退後の静穏なる余生よ来たれよかし、っなどとはゆめおもわず、最終公演を振り了えたその舞台袖で斃れてこそ本懐とおおもいにちがいなかろう、っけれども、っきょうさっきの舞台姿をみるに、果たしてあとちょうど1年間の舞台生活はちゃんと全うせられるのだろうか、っとぼくなど憂慮せずにいない、っいま現時点でも、痛み止めの力を借りなければ腰痛が苦になって舞台を熟せない、さりとてあまりそれを頼ってはまた腎臓がやられてしまう、っという痛し痒しの状態なのではないか、っそうだとすれば、っそれを向こう1年間もつづけるのは、苛酷も苛酷であろう、っこれからまだヘヴィな楽曲の公演もおおいし、っきょうの森山氏との《ラ・ボエーム》といった長時間公演も控えている、っしかもそのプッチーニは、全国各地を巡演するのじゃなかったか、っそれも、コンサート・オペラを標榜する彼氏としては、ピットへ潜っての座上の棒ではなく、オケといっしょに舞台へ上がり、立ってお振りになりたいのにちがいあるまい、、、彼氏の代わりに、っぼくが神へ祈るなり仏を拝むなりしたいくらいだ、
、、、っとまれともあれ、カッフェから一直線に器のある中島公園へと南下するが、ビル街の歩道の日向側はほぼ残雪がなく、タイル敷きやアスファルトが露出している、っしかし公園近くで住宅街となるとかっちこちの氷の盤面で、っこわごわ踏み締めながら現着す、園内は細粒の雪片を人々が緊密に踏み固めた状態で、融け固まったところよりも遙けく歩きよい、器の手前で蔭へ逸れてシガレット2服ほど、シガレットへ着火するにはどうしても素手でなければならないが、着けて服みはじめるそばから指先がみるみる悴んでくる、っなので手袋をして服んでいた、2本目を着けるのにまた手袋を外し、着けて、っまた手袋である、
器へ入ると、堂内は快適、サントリーに近い座席配置だが、1階席の奥行きがずっと浅く、っすぐさま階上となるのは川崎や、っあるいはあす行くこととなる愛知芸文センターなどをおもわせる、っぼくはどんな器でであろうと2階右翼前方がまずいちばんの狙い目なのであるが、っきょうのそのあたりは、サントリーの同様の位置であればまだぜんぜんSだろうという良位置ながらすでにしてAであり、っわりに安価でありがたい、視界も音響も仕合わせである、
キーミツはさようにタイヘンそうではいられたものの、音としては札響は凛烈で、シャブリエから主部へ入るときの勿体ぶったテムポ・ルバートがうれしい、2台のハープがやたらと張り切っているのもたのしい、
ファリャではコール・アングレだ、惚れてしまいそうな妖艶っ、
っで小品を演ってから《火の鳥》、っはなからこの演目のはずだったのか、っそれとも、兵庫で10年版全曲を相伴しえなんだ森山氏へのせめてもの罪滅ぼしというか埋め合わせで急遽プロへ組み込んだのか、っきょうは舞手は彼氏おひとりであり、っしかもみじかいスート版、〈カスチェイ、、、〉ではすっかり引っ込んでしまわれ、っそれ以外の曲でしか登場されない、王子というよりは、主に火の鳥を舞われるようであったが、っざんねんながら、っあの構成では全曲版の感銘に遠く及ばない、演奏としては、っこんどは〈ララバイ〉のファゴットだ、っが、全体としてはあっさり吹き過ぎてゆくふうではあり、っそれが主役の舞を立てむがためであるか、キーミツが腰を据えて細部まで彫琢し盡すだけの執念を奮えなんだからであるかはわからない、
アンダーソンは解説にはアメリカでは大定番だとあったが、っどうだか、メリー・クリスマスと云うな、ハッピー・ホリデイと云え、っというあほなポリ・コレ社会へと堕したという彼の国では、っきょう日そうもゆかないのではないか、っどうあれ、〈きよしこのよる〉では、和声のかすかな強調が流石に練達の業だ、
音としては爽快だのに、キーミツのことがひどく心配になってしまう午后であった、彼氏のお次の公演は、ったしか1月中は機会がなく、2月の頭にまずN響で、翌週には大阪フィルで、っともに《バビ・ヤール》であったかとおもうが、っよくお休みになり、っすこしくでも腰の容態が改善しての舞台であってくれたいとおもう、っや、っそこまでゆくと、っもう休めて好転するようなものでもないのか、っあるいは、っどんなにおイヤでも指揮台へ椅子を置いて舞台を熟されてはどうかとおもう、っひとつびとつの舞台が全力傾注でなければならないのはこちとらとしてもよくわかっている心算だが、っともかく、彼氏のその余力がどうとか来年の最期の1公演に至るまで余されていることを、再度三度、希わずにはいられない、
公演事後はまたおなじ場所にて2本ほどシガレットを服むが、陽も傾いでなお寒く、っやはり手袋必須、公園を北端まで歩くと地下鉄の駅があったが、東西線の大通駅まで歩く、予報通りちらほらと降雪しているのもよい風情で、っすすきの以北は地下道でも移動しうるが、っそのまま地上を歩く、気温を伝える電光掲示板は-4℃を示す、翌朝は、っこれよりまだ10℃以上低いのかよ、、、千歳へ遷ってホテルへ入り、直近へ王将があったのでまた寄り、っいま出て来てそう冷えない気がするので喫煙を始めるが、体幹は平気だがまだ書き了わらないこの記事を打つ指は凍て附き、っぶるぶる震ってしばしば誤入力を晒す、っいま2本目、っさすがにキツい、疾っ疾と室へ退散せむ、
っあすあさは9時前の便、
みずの自作アルヒーフ
《襷 ータスキー》(全4回)
https://ameblo.jp/marche-dt-cs4/entry-12351779591.html(㐧1回配本)
《ぶきっちょ》(全4回)
https://ameblo.jp/marche-dt-cs4/entry-12351806009.html(㐧1回配本)