怪談晩餐
Amazon(アマゾン)

韓国のウェブトゥーンコミックを原作とした全6編からなるオムニバスホラーです。出演はチャン・スンヨンさん、オ・スンヒさん、チャン・イェウンさん他。
同じ韓国のオムニバスホラー「タロット」二部作('24) 以上に「世にも奇妙な物語」のイメージ。「タロット」よりも題材がバラエティに富んでいるので一段と「世にも〜」のイメージに近いです。
題材自体はかなりオーソドックスな都市伝説系のホラー。K-POPアイドルを目指す女子高生という設定は現在の韓国らしい。
極端な学歴至上主義という韓国の「伝統的な」社会問題を背景にしているのは韓国らしくていいのだけれど、ただただ切なく悲しく後味が悪い。
ホラー描写はあるものの、ホラーというよりはサスペンス色が強い感じ。
金持ちの傲慢さという韓国らしさはあるものの、結末を含めて、かなりオーソドックスなホラー。
SFテイストで全6編の中ではかなり異色。着眼点は面白い。
韓国に限らず、とても現代的な題材。短編だからこそ成立する話なのも![]()
関連記事
スペインの都市サン・セバスチャンで開かれる国際映画祭へニューヨークから出向いた1組の夫婦が繰り広げる恋の行方を描いた、ウディ・アレン監督による恋愛喜劇です。主演はウォーレス・ショーン、共演はジーナ・ガーション、エレナ・アナヤ、ルイ・ガレル、クリストフ・ヴァルツ他。
主人公同様に古い映画が大好きな人なら思わずニヤッとしてしまう引用やパロディ、舞台となるサン・セバスチャンの街並みや景色の美しさ、キャストの充実ぶりなど、楽しめるところはあります。
が、映画全体としては既視感しかなく、観終わった後に何も残らない…。
観て損したということはないですが、明日にも内容は忘れちゃうでしょう。
平凡に生きる人々を巻き込む意外な運命を描いた、韓国産のオムニバス形式サスペンスホラー「タロット」2部作で、パート1は計4話、パート2は計3話となっています。
韓国版「世にも奇妙な物語」というイメージ。ただ、「世にも〜」に比べると、韓国映画らしい容赦のなさと残酷さ、後味の悪さで、いくら30分程度の短編とは言っても、続けて7作も観ると、かなりゲンナリします。
7作の中では「穏やか」な内容ですが、それでも後味はかなり悪いです。
「悪が成敗される」という意味では痛快さもありますが、「悪の連鎖」という意味ではただただ不気味で不快。
7作の中では一番好み。ただ、韓国らしい「御涙頂戴」にできる切ない題材なのに敢えてそうせず、かなりあっさりと突き放して描いているのは意外でちょっと新鮮。
主人公が社会から隔絶している孤独な人物ならともかく、周囲とかなり深く関わり合っている人物なのに、この結末ってのはいくらなんでも無理があるなぁ。ホラーとしては鉄板ネタですけど。
主人公の間抜けぶりを笑うブラックコメディなんでしょうけど、凄惨すぎて全く笑えず。主演のコ・ギュピルさんは「ギャップの面白さ」という意味ではハマっていたと思います。
露骨な差別描写は韓国らしいんですが、あまりに露骨すぎて嘘っぽく見えちゃう。それでも、いわゆる「上流階級」に対する庶民の感情をストレートに描いた作品だと思えば「痛快」なんでしょうけどね。
これもまた分かりやすい「韓国らしい階級差別」を題材にした作品。実際は同じような階級同士でも、たまたま運良く「いい会社」に就職できたってだけで、階級が上がったと本人も社会も思っちゃうという韓国社会の醜さを風刺していて、その点は悪くないんですけど、物語として観ていると、あまりの醜さに反吐が出そうになる。
戦場で心身ともに傷を負った海兵隊退役軍人の若者の社会復帰に向けた葛藤を描いたドラマ映画です。主演はブライアン・カプラン、共演はマリサ・コスタ、ウェス・ハリス、ドリュー・ヒックス、エヴァン・ホナー、キャサリン・ジョンソン他。
痛切…。
音楽はほとんどなく、ナレーションもモノローグもなく、ただ主人公の姿をカメラが追うだけで、物語らしい物語があるわけでもないのでドキュメンタリー映画にもなっていない、ただの記録映像のよう。
それでも、彼の「心の叫び」が画面からビシビシと伝わって来て、ただただ切ないのです…。
本来は真面目で働き者のはずの青年がPTSDと片足に残った障害のために思うようにできないもどかしさ。
軍人として「人を殺す」以外の「普通の仕事」を全く知らないまま生きて来て、いきなり一般社会に放り出されてしまった絶望。
そんな退役軍人に対するケアがお世辞にも充分とは言えないアメリカ社会の残酷な現実。
それでも彼はまだ恵まれています。彼のことを気に留めて世話をしてくれる中年男性や、愛してくれる女性だっているんですから。それにもかかわらず、そんな周囲の好意ですら素直に受け止められない主人公の荒んだ精神状態は見ていられないほど辛い…。
とにかく、社会に向けたメッセージはとても力強く、極めて地味な映画ではありますが、一度は観るべき映画だと思いますし、日本で劇場公開もソフト化も配信もされていないのは本当に残念。
1933年に発覚した政治陰謀事件「ビジネス・プロット」をもとに、友人同士の医師、看護師、弁護士の3人が将軍の殺害事件に端を発した陰謀に巻き込まれる姿をフィクションを交えて描いた、デヴィッド・O・ラッセル監督によるサスペンスコメディです。主演はクリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デヴィッド・ワシントン、共演はロバート・デ・ニーロ、ラミ・マレック、アニャ・テイラー=ジョイ、テイラー・スウィフト、マイク・マイヤーズ他。
デヴィッド・O・ラッセル監督の作品はいくつか観ていますが、その全てが生理的に合わず…。しかも本作の場合は、興行的にも批評的にも失敗しているので、観るのをかなり躊躇したのですが、キャストが豪華なので、その1点のみで観てみることにしました。
デヴィッド・O・ラッセル監督作品の何が合わないかと言うと、主人公をはじめとする登場人物のキャラクター造形が生理的に無理。とにかく、けたたましくてウザ過ぎて、観ていて苦痛しか感じないのです。
が、本作に関してはその点はほとんど全く気にならず。そのため、純粋に内容に集中して観ることができました。
ところがやはり「失敗作」とされるだけあって、本当につまらない。びっくりするほどつまらない。
正確に言えば、本来は面白い話のはずなのに、それを敢えて「ツボを外して」映像化することで、何らかの新機軸を狙ったのかもしれませんが、その意図はことごとく外していて、ただただ退屈な話が延々と目の前を流れていくだけなのです。
むしろ、この題材をよくぞここまでつまらなく映像化できたなと逆に感心しちゃうほど。
端役に至るまで有名スターを起用していますし、セットも衣装もゴージャスで、眼福な作品ではありますが、本当にそれだけでした。
ニューヨークの中学校教師の男性が、恋人の故郷カナダ・ケベックで彼女の家族たちに翻弄される姿を描いたロマンティック・コメディです。主演はザック・ブラフ、共演はエヴリーヌ・ブロシュ、リュック・ピカール、ヴァネッサ・ハジェンズ、アントワーヌ・オリヴィエ・ピロン、イザベル・ヴァンサン、ウィリアム・フィクナー他。
失敗した…。観るんじゃなかった… orz
典型的な僕の苦手なコメディ…。
とにかく、主人公の病的にウザすぎるキャラクターが生理的に無理…。
しかも、主人公だけでなく、その「恋敵」も猛烈にウザいキャラなので最悪![]()
そもそも、この主人公に全く魅力が感じられないので、ヒロインが彼と長く、しかも真剣に交際している理由が全く分からないし。
こういうノリのコメディは特に海外では珍しくないけれど、本当に無理。
ここまで最初から最後まで嫌悪感しか抱けなかったコメディは久しぶりでした。
バックグラウンドも文化も異なる3人の親友が結婚を祝うために集う姿を描いたコメディ「The Groomsmen」三部作の第3弾で、3人のうちの1人、バツイチ子持ちの男性を主人公にしたロマンティック・コメディです。主演はタイラー・ハインズ、共演はエレナ・ルスコーニ、ジョナサン・ベネット、B・J・ブリット、コジモ・フスコ、リリー・ドッズワース=エヴァンス、アニー・バード他。
前作や前々作と同様に既視感ありまくりのベタで陳腐な内容。
それでも美しいイタリアの街を舞台に美男美女が繰り広げるロマコメは、それだけで充分に楽しめます。
三部作の最終作としてのまとめ方にはちょっと「?」となる部分もありますが、とにかく難しいことを一切考えずに気楽な気持ちで観られる娯楽作品でした (^^)v
関連記事
バックグラウンドも文化も異なる3人の親友が結婚を祝うために集う姿を描いたコメディ「The Groomsmen」三部作の第2弾で、3人のうちの1人、プロ野球のコーチの男性を主人公にしたロマンティック・コメディです。主演はジョナサン・ベネット、共演はアレクサンダー・リンカーン、タイラー・ハインズ、B・J・ブリット、リリー・ドッズワース=エヴァンス、アニー・バード、アンドレアス・カラス、スー・ケルヴィン、アダム・リース=チャールズ他。
→ Wikipedia「ザ・グルームズメン: セカンド・チャンスィズ」
ストーリーそのものは既視感ありまくりのベタで陳腐な内容。
それでも、舞台となるギリシャの景色は美しいし、そして何より、2020年代の今の時代にはこういう形で屈託なくノーテンキに作れるんだなぁと、内容よりも時代の変化に感動してしまいました。
と言いつつ、ラストの結婚式のシーンで2人が互いへの愛を語るシーンでは、うるっとしちゃいましたけど (^^;;;
関連記事
バックグラウンドも文化も異なる3人の親友が結婚を祝うために集う姿を描いたコメディ「The Groomsmen」三部作の第1弾で、3人のうちの1人、小児科医の男性を主人公にしたロマンティック・コメディです。主演はB・J・ブリット、共演はヘザー・ヘメンズ、ジョナサン・ベネット、タイラー・ハインズ、リリー・ドッズワース=エヴァンス、アン・バード他。
呆れるほど雑でテキトーな脚本によるノーテンキ過ぎる話ですが、劇場映画ではなく、お茶の間で観る「テレビ映画」としては、これくらい薄っぺらくてもいいのかなという感じ。
本当に内容は何もないですが、明るく幸福感に溢れた世界観は、それなりに楽しめました (^^)v
ギリシャで起きたドイツ人記者殺害事件の真相に迫るために復帰を要請された元CIA諜報員がアメリカの危機を救うために奔走するさまを描いたサスペンスアクションです。主演はアーロン・エッカート、共演はニーナ・ドブレフ、クリフトン・コリンズ・ジュニア、ティム・ブレイク・ネルソン、イルフェネシュ・ハデラ他。
面白くなくはないし、娯楽映画としては充分な出来だとは思うのですが、とにかく、あまりにありきたりな内容で新鮮味がどこにもなく、印象に残るものが全くないのです。
シリーズ化を想定しているみたいですが、「そこまで面白いか?」という感じ。