胸に箱を抱えたオヤジさんが右に
胸に箱を抱えたマダムとマダムが左に立っていた。
箱には赤い文字で
共同募金
…懐かしいな

赤い羽根やん。
子供の頃はさかんに見かけたけど、
続いてたんや…
昔の羽根は針がついてて、
危ないからってシールになったよな…
オヤジさんはただ宙を見つめ、
マダム2名はペチャクチャとおしゃべり。
箱を抱えていなければ待ち合わせにしか見えない。笑
まぁね、こういうのボランティアですからね

お仕事を終えて再び同じ改札に戻って来た私。
さっきとなんら変わらず立ち尽くしている3人の姿に、
募金して帰ろ

なんだろ、私のひねくれ魂が刺激される。笑
一切呼びかけない募金活動

おしゃべりに余念のない2人にそーっと近づいて、左側マダムの箱に
100円玉をポトン

沈黙の後、

ありがとうございます

あ、あの羽根…これ…はい


その日被っていたグレージュのフェルトハットに、
石橋駅のベンチで羽根を着けてみる。
ダークトーンコーデに挿し色になって映える赤

かわいいやん

ホンモノの羽根が着いたハットのお上品な感じが気に入って後日、
いい仕事してるー

赤の存在感て、ちょっと独特ですよね



ピンクやオレンジとは違う強さを感じます。
私も”挿し色の赤”のように、凛とした存在でありたいな
