娘と図書館に行き、向かいの公園で遊ぶ。


道端に咲いている小さな黄色い花。

娘と一緒に手持ちの植物辞典で調べると、キュウリグサという名前らしい。


揉むとキュウリの匂いがするんだ。

面白いなぁ。


公園は保育園のお散歩コースで、保育士さんのもとで子ども達が遊んでいる。


…保育士さん、大変だなぁ。

そう思ってふと、

「私は保育士もバカにしているのか。」

と思い至る。


給料も低い、待遇も悪いと聞く。


福祉と同じで肉体労働な上、拘束時間も長い。


そういえば、昔知り合った福祉の仕事していた女性の事も、私は見下していた。

今思うと、だけど、当時の私はナチュラルにバカにしていた。


話し方も流暢でない、知識も偏ってる。

見た目も気を配っていない。


仕事でも資格を取らず、上昇志向ではない。


そんな彼女を私は見下していた。


彼女は朴訥としていたが、とても純粋で大らかだった。


ジャニーズが好きらしく、その魅力を語ってくれた。


…私は笑顔で彼女を見下しつつも、彼女には勝てない気がしていた。


私は鎧で自分を守っている代わりに、彼女のように無防備に人を信用出来ない。


彼女のように人の評価を恐れず、好きな物を好きと、屈託なく笑顔で話すことが出来ない。


…住んでいる世界が違う。そう思った。


私が見下しているものは、私が喉から手が出るほど欲しい物なのかもしれない。


否定しながら欲しがっているのか。

最近、かじりつくように小説を読んでいる。

昔から好きだった異世界ファンタジー小説。


もう20年以上経つだろうが、初めて読んだ時の新鮮な世界観は、まだ色褪せていない。


とても幸せな時間…

のはずだが、私は世界観に入り込めない。


「こんな無駄な時間を費やしても良いのだろうか」

「無為に過ごしている私は、ダメ人間だ」

「早く読み終わって、何か有益な事をしたほうが良い」


…こんな焦燥感が日に日に襲ってくる。


ただ本を読んで時間を過ごす事に焦りを感じる。


好きな事なのに。

楽しみたいのに、楽しめない。


…何をしても苦しい。


理想が高いから?


好きな事をしている私

=価値を生み出さない私

=価値が無い


と思っているのか?


仕事を精一杯頑張っていれば、こんな風に自分を責めることも無い。


他者評価される日常なら、自分の無価値感を忘れていられる。


…だから私は戻ってしまう。


ただの自分でいる事に耐えられない…