ミンコフスキのブルックナー |  ヒマジンノ国

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25日、マルク・ミンコフスキ指揮による、ブルックナー交響曲5番を鑑賞。池袋の芸術劇場にて。

 

久しぶりに実演のブルックナーです。期待して行きました(^o^)。

 

ミンコフスキの得意なジャンルはバロック音楽。そっちの方の権威といって良いのかもしれません。フランス人の名指揮者でしょう。自分もラモーとリュリのオペラの録音を持っています。そんな指揮者がロマン派後期のブルックナーを演奏します。

 

ミンコフスキも実演では初めて聴きます。

 

 

↑、丸っこいおじさん指揮者でした。

 

割とツイッターは絶賛の嵐のような気がしますが、どうでしょう。少数派ですが、ちょっと早すぎてついていけないという人もチラホラ。自分も聴いているうちは後者でした。ちょっと期待外れかな〜、なんて感じたりもしました。

 

芝居気のない指揮ぶりで、この曲も持つ、壮大な空間性は薄く、マッシヴな印象でした。バロック音楽のような感じで、飾り気もなく、ずんずん進みました。

 

音色は流石に清澄で、特有のオルガンのような響きは出ていました。確かに美しいは美しいですが、旋律や曲の内容を解きほぐすよりは、純音楽的演奏という感じです。個人的には「タメ」が欲しい部分や、もっと引き延ばして欲しい部分もあるんですが、ミンコフスキはそんなこともお構いなく、あっさりやっていきます。

 

しかし反面、力こぶはかなり入り、ホールを埋める大音響は素晴らしかったです。こういうのがないと、ブルックナーとかマーラーは面白くありません。ただ大音響のないところは、先も書きましたが空間性が薄く、端的でバロックのようです。

 

ただ第3楽章までは何だか目新しさもなく、実はちょっと飽きていました。多分、昔耳がタコになるぐらい、ブルックナーを録音で聴いたせいです。これぐらいの演奏なら、まあ・・・という感じでした。純音学的な感じとしては、充実感があるという感じではないでしょうか。

 

ただフィナーレは面白かったです。

 

フィナーレが1番は早かったんじゃないですかね?あれだけ早いと音楽のスケールは幾分落ちるんですね。ただ、ちょっと退屈していたので、変化があって面白かったです。2重フーガもゴリゴリ進みます。都響も良くあのテンポについていきました。

 

そしてコーダ。この曲の最大の聴きどころで彼は爆発。ここは素晴らしかった。なんというか、自分は、開放的な世界に大音響で放り出されるような感じがないと、ちょっとブルックナーを聴いている気にならないので、最後になって、やっとという感じです。ウーンこういうのが欲しかったんです、みたいな。

 

コーダは、第1主題を土台として圧倒的なこの世への賛歌(コラール)になりますが、確かに賛歌になっていました。涙ぐんでしまいました。中々神々しかったです。最後に帳尻があって、満足しました。

 

70分ぐらいの演奏時間で、ずいぶん早めに終了しました。

 

何だか新しいブルックナーだと思いますね。面白いといえば面白いのかな?