アルトゥール・トスカニーニによるベートーヴェン交響曲9番(1952)。
かなり探し続けてきたLPです。状態の良さそうなものをやっと見つけました。ALP1039、1040。
フルトヴェングラーの第9と並んで、歴史的に評価されてきたトスカニーニの第9。
CDで長らく聴いてきた録音で、個人的には「第9」は古い録音にしか食指が動きません。フルトヴェングラー、トスカニーニ、メンゲルベルグ、シューリヒト当たりぐらいまでです。第9を聴こうと思って手を伸ばすのは。ベートーヴェンの他の諸曲はそうでもないのですが、第9だけは内容の濃いものが好みです。
これこそ、高い理念を持った、高潔な人格にしかなし得ない、名演。
今更自分が演奏論を書いてみても仕方ないでしょうかね(;^ω^)。
威厳に満ち、ハイスピードで進めるその内容は、思いの他生々しいものがあります。清冽な情熱に耳を洗われ、前のめりになる苛烈な指揮は、聴くものを興奮させることができます。聴きだすと止まりませんね。
LPで聴くと、より音の生々しさが出てきて素晴らしいものがあります。本当に現代人が欠いてしまった、厳格で意志的な道徳観をもった人格を、リアルに見る思いがします。
トスカニーニの演奏するヴェルディ「椿姫」(1946)。ALP1072、1073。
最近は名演の紹介本にも載ることが減ってきた、トスカニーニの「椿姫」。やはり紹介されるのは「ボエーム」のほうでしょうか。しかし、歴史的な名盤だとは思います。
とにかく、LPに良く音が入っていて、びっくりしますΣ(゚Д゚)。目の前で演奏が行われているようです。
演奏は一気呵成に進められますが、各楽器はよく歌い、熱量のある気品を保ちます。トスカニーニの熱いドラマを求める展開は、歌手、あるいはオーケストラに輝きを与え、強い求心力を発揮していきます。
またトスカニーニ自身がのっているせいか、良く歌うので、彼の地声が録音されています。ヴィオレッタ役のレチア・アルバネーゼの歌い始めに声を重ねてくることが多く、一瞬デュエットかと思いますね。それぐらい楽しんで演奏している、ということでしょうか。
ヴェルディの音楽はトスカニーニのようなドラマティックさは良く合うと思います(*^^*)。

