華麗な音色 |  ヒマジンノ国

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レオポルド・ストコフスキー(1882-1977)による狂詩曲集。リストのハンガリー狂詩曲2番と、エネスコのルーマニア狂詩曲1番(両曲とも1960)を収めています。

 

オーケストラはRCAビクター交響楽団になってますが、母体はフィラデルフィア管弦楽団かと思われます。ストコフスキーは派手な効果を狙った指揮をする人で、フィラデルフィア管弦楽団の世界的な名声を築いたことで有名です。ビクターの人気指揮者としてはトスカニーニに匹敵するんじゃないでしょうか。

 

1975年の日本製のLPですが、音の良さにびっくりします。そしてストコフスキーによる、まるで映画音楽のような演奏、カラフルで濃厚なゴージャス・サウンドに2度びっくり、さらにストコフスキーの熱烈な情熱に3度びっくりします。有名な「ファンタジア」の音楽を手掛けたことで有名なストコフスキーは徹底したエンターテナーで、演奏の面白さはお墨付きです。

 

特にエネスコのルーマニア狂詩曲を演奏する、ストコフスキーの熱い情熱に打たれます。

 

 

自分が最近一番夢中になって聴いていたのがこれです。ストコフスキーによる、ファリャの「恋は魔術師」とボロディンの「イーゴリ公」を収めたLP。しかし古いLPで、いつの時代のものかははっきりしません。

 

おそらく、SPの復刻盤で、ファリャが1941年の録音、ボロディンが1938年の録音だと思われます。アメリカ盤で、発売は1959年ではないかと考えています(LM1054)。

 

ボロディンの「韃靼人の踊り」の優しさが溢れる女声合唱の魅力など、懐かしさに満ちていて、抗しがたいものがありました。無駄な力みのない演奏で、両曲ともひたぶるに懐かしさを感じて仕方ありません。

 

音は貧しいですが、心がこもった演奏だと思います。

 

 

 

<創立後わずかに9年の、名もない小さなオーケストラの常任になった彼(ストコフスキーのこと)は、世界各国から優秀なプレイヤーを招き、それらの固有の音色を混合させることによってきわめて色彩豊かなひびきを創造することに成功した。

 

つまり、木管はフランス人、ホルンはチェコ人、トランペットはイギリス人、弦楽器はイタリア人というように・・・・・・。

 

現在のオーケストラは指揮者の左側にヴァイオリン、右側にヴィオラやチェロ、バスを置いて高音と低音を分離させる配置が一般化しているが、これを初めて行ったのはストコフスキーである。それ以前はヴァイオリンのすぐ右にチェロ、バスを配するなど、高低音を融合させるのが普通だったストコフスキーは伝統にとらわれず生涯を通じてたえず新しいやり方を開拓し続けたのである。>(宇野功芳著、「名演奏のクラシック」)

 

そんなストコフスキーの作ったフィラデルフィア管弦楽団をストコフスキーから引き継いだのがハンガリー系ユダヤ人のユージン・オーマンディ(1899-1985)です。

 

 

このLPはストコフスキー同様、リストとエネスコの狂詩曲(1957,1958)を集めたものです。アメリカ盤でステレオ初期のものとなるようです(MS6018)。

 

フィラデルフィア管弦楽団のゴージャスな音色そのままに、肉厚の、粘着力のある演奏が聴かれます。ストコフスキーのような芝居がかったところはありませんが、力強いストレートな演奏で、十分な迫力があります。

 

どの楽器も芯から鳴る様子は素晴らしく、いかにもアメリカを思わせるような、輝きに満ちた、分厚いサウンドが聴けます。満足感と充実感に溢れた1枚です。

 

とにかく、サウンドのゴージャスさと華麗さが良くとらえられていて、単にオーマンディとフィラデルフィアの演奏が素晴らしいだけではなくて、ステレオで鳴る、音の素晴らしさは、当時の録音技術のせいにもあるのかもしれません。

 

LPで聴くほどに当時のサウンドが含んでいる時代の雰囲気と録音にかける情熱みたいなものがより生(レア)に伝わってきて、その魅力は素晴らしいものがあります。