アニー・ジェイコブセン、田口俊樹訳、「エリア51」。太田出版。
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アメリカで物議をかもし出した、米国の秘密基地、エリア51をめぐるノンフィクション。
ネヴァダ州の砂漠に存在するといわれるエリア51はアメリカ政府が存在そのものを認めていない、謎の多い軍事施設だが、著者がそこで働いていた人々へのインタビューを通してその内情を探ってゆく、というもの。
当該の施設は1947年、ロズウェルにUFOが墜落し、その後、1951年にそのUFOの残骸がこの場所に運ばれたとされるため、エリア51と呼ばれる。ここにはもともとネヴァダの核実験施設があったところであった。
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著者はこの施設に関わったとされる人々にインタビューを繰り返し、その施設で行われたであろう・・・一部の・・・各種計画を暴露していく。
・・・その各種計画とは・・・大方アメリカ軍やCIA、あるいは軍事企業が絡んだものである。そして・・・この本の大部分は冷戦時代の核実験とU-2やA-12といったスパイ用の戦闘機の開発に関することであり、その描写自体、それほど変わったものはなく奇異な記事とも思えない。
しかし・・・ところが・・・である。
・・・何が本国アメリカで物議をかもし出したか・・・といえばそれはやはりほんのわずかだが・・・この本でもロズウェルのUFOとそれに乗っていた宇宙人と思しき存在に触れている箇所があるからである。
この本の中で著者はある人物へのインタビューからロズウェルのUFOがナチスの力を借りて旧ソヴィエトが開発したものであること、また宇宙人が実はソヴィエトの人体実験から生まれたものであることを暴露していく。そこにはあのナチスのメンゲレ博士が関与していたという驚きのもので、正直にわかには信じがたい。
UFOのことに関していえば、ほとんど「トンデモ本」並のことをこの著者は大真面目な調子で綴ってゆくのである。
つまり第二次世界大戦後核兵器でソヴィエトに大きな差をつけていたとされるアメリカだが、スターリンの意図でアメリカまで飛ばされ、その存在をスターリンに「わざと」見せ付けられた、UFOと思われる新兵器の存在がエリア51の呼び水になったというのだ。
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エリア51がUFOの秘密の総本山みたいになっているのは有名だが、ここにまた新しい説が登場したということになる。
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つまりUFOは宇宙人の乗り物ではなく、地球人類が開発し、ロズウェルに関してもソヴィエトが関わっていたという説だ。
確かに僕なども、もしUFOが存在するというのなら、いわゆる「アダムスキー型」と呼ばれるような存在のUFOなら宇宙人ではなく、我々地球人類が作ったといわれるほうがしっくり来ると思ってきた。
なぜなら、テレビなどで流れるUFO映像を見ていてもその映像の撮られ方など、どうしても我々地球人より知性が発達しているものが乗っているようには見えないからだ。
もし本当に宇宙の彼方から来ているのであれば我々地球人よりずっと賢いのだからあんなにコソコソせず、堂々と我々の前に現れたら良いし、また何らかの理由で我々に姿を見せたくないのなら、彼らの技術を持ってすればいくらでもそれは可能だろう。
なぜあんな中途半端に映像にいつも映るのか・・・?いくらなんでも幼稚すぎる気がしていた。
だからテレビなどでUFO映像と思しきものを見ても、それが本当に存在するのなら・・・おそらくどっかの国の新兵器ぐらいじゃないかという気はしていたものである。
そこにこの本が登場したということで、僕はいたく興味を持ったのだ。
