福の経過16 もう仔猫じゃないね | 猫カフェ計画!-お家猫カフェ運営日記-

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自宅猫カフェを始めるまでの記録と、お店&にゃんずの日記です。

自宅では、ペースト状の高栄養食で強制給餌。

それから、脱水にならないように、点滴。

発作止めのお薬を粉にしたものを、

1日2回、給餌に混ぜる。

 

あとは、トイレは体の下にペットシーツを敷くか、

猫用オムツをする。シッポの位置にちゃんと穴があるのだ。

トイレをするたびに、体を拭いてやって、

ゴハンで抱き上げる度に、体の向きを変える。

 

毛繕いできないから、ブラッシング。

福が好きなブラシでおでこをゴシゴシすると、とても喜んだ。

 

福の、自宅での世話は、これだけだった。

 

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半日入院が終わった、翌3月1日は、

ゴハンを30ccずつ、4回。点滴を1回。

 

福はお腹が空いているのか、

ゴハンをとっても上手に食べる。

ペースト状のゴハンなので、

パクパクと言うよりモニュモニュだけど、

とにかくこぼさないのだ。

 

他の子だと、口から落ちたゴハンで

服や床が汚れるのが当たり前だったので

こんなに楽な強制給餌は初めてだった。

 

福は意思表示もハッキリしていて

多少動かせる部分を総動員してあれこれ伝えてきた。

 

頭を撫でてやったら、気持ちよさそうな顔をして、

『次、コッチ』と首を傾げ、

『次、コッチ』と、反対側を傾げて、

ここを撫でて欲しいと要求してくる。

 

オシッコの後は温めたおしぼりで

足やお尻を拭いてやるんだけど

シッポを根本から、ちょい、と上げて

『ココ、ちゃんと拭いてネ』

と言ってくる。

 

聡い子だと思った。

 

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当初、福の世話をしながら

仔猫の頃みたいだな、と、思ってた。

 

お腹が空いたと鳴き続けて

いざ哺乳瓶を近づけたら、両前足ですごい力で引き寄せて

飲み口が顔の横にいっちゃって

『ミルク!ミルク!!なんでないの!!』

て大混乱していた、目の開いてない仔猫。

 

お通じは、飼い主が

お尻を刺激してやらないと、自分ではできなくて。

 

ハイハイがまだできなくて

仰向けに寝っ転がった私のお腹の上に乗せたら

もぞもぞもぞ、と動いたあと、落ち着いてしまって、

私が起き上がれなくなっちゃって。

 

本当に、何も知らない、何も出来ない仔猫だった。

 

今の福は、同じように私に頼っていても、

自分で出来ることは自分で工夫して

自分でできないことは

『コレ、お願いネ』て私に任せてくる。

 

周囲の状況も、自分の状態も、

待っていれば私が色々やってくれることも

全部判って、全部受け入れて、穏やかに生きている。

 

ああ、違うね。

もう、仔猫じゃないね。
大人になったね、福。

 

きっと、福は最期の時まで、こうなんだろう。

自分に起こることを、戸惑ったり、嫌がったりしないで

自分の部屋で、私がいることに満足して、穏やかに。

 

それがいつになるかは判らないけど、

それまで一緒にいようね。

 

そう、思ってた。