福の経過2 失明 | 猫カフェ計画!-お家猫カフェ運営日記-

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2023年秋

 

ジャンプできなくなっても、福の生活は同じだった。

 

だから、まったく気付かなかった。

福が失明していたことに。

 

きっかけは去年、相方さんからの指摘だった。

 

「瞳孔が開いている、見えてないんじゃないか」

 

言われてみれば、福はいつも黒目がぱっちりと開いていて

瞳孔はいつも全開状態だった。

 

病院で診てもらって、驚いた。

獣医師が目にライトを当てても、福は全く気付かない。

完全に失明していた。

 

驚いた。

 

過去の写真を見ると、

2023年の4月の時点では、瞳孔は全開ではない。

 

 

↑室内

 

 

↑外を見た時


 

12月時点の写真では全開になっている。

この間に、失明したようだ。

 

失明自体は、高齢猫では良く聞くことだから

驚きはしたけど、さもありなん、と言う程度だ。

それより驚いたのは、福が私に

それを気付かせなかったことだった。

 

福は、私が部屋に戻ったら、

寝ていても振り向いて私の方を見た。

私が傍に行ったら、こっちを振り返る。

頭を撫でたら、すりすりと頭で押してくる。

 

床を歩く時も、

明らかに周囲を探りながら歩いたり、

何かにぶつかったり、

福はそんなことは全くなかった。

 

多分、方向、敷き物の足触り、

ヒゲが何かに触れた時の、丁寧な確認。

そしてドアが開く音、電灯のスイッチの音、

私の声と、足音、衣擦れの音と、

傍に座った時の、床の凹み。

 

視覚以外の感覚を使って、

失った視覚をカバーしていたのだ。

 

なんてすごい子なんだ。

 

それからは、福が戸惑わないように

触る前には声かけをしたり、
足触りが変わらないように、敷物を洗濯する時は

すぐに替えを敷いたりするようにした。

今までは、夜中に電灯をつけると福が起きる、と

気を遣っていたのは、要らなくなった。

 

ついこの間まで、若い頃と全く変わらなかった、福。

それが、去年ジャンプできなくなって、今年は失明。

やっぱり20歳は高齢なんだな、

あちこち弱ってくるんだな、と思った。

 

できれば、このまま、穏やかにゆっくりゆっくり衰えて

苦しむこともなく眠るように。

そして、それが、少しでも先だと良い。

そう願った。

 

この頃から、福は甘えたになったように思う。

私が撫でたり、抱っこしたりするのを好んだ。

私が見えなかったから、

寂しかったんだろう、と、今では思う。