舟木一夫コンサート2012
~ 習志野文化ホール 2012.4.6 ~
(習志野文化ホールHPより)
客席数1,500席ほどのホールなので、2階席はなく、後方に行くにつれ座席は高く
セリ上がっていく。 後ろの席でもステージの舟木さんは、比較的近く見えそうである。
今回の席は17列の中央よりは少し左側。
Pたけさんのピアノが丁度隠れる位置になってしまったのが残念だった。
通常のコンサート会場では緞帳があるので、オープニングもそれらしく決まる。
アバウト9の演奏が始まり、緞帳が静かにするすると上がっていく、おそらく1分にも満たない
わずかの時間。
この何秒間こそ、これから始まる夢時間への期待が最高に高まる時なのだ。
この先には、にこやかな笑顔の舟木さんが、きっと待っていてくれるはず。
緞帳が上がりきってやがてスポットが当たり、期待通りににこやかな舟木さんの笑顔。
ゆっくりと”学園広場”のメロディが流れる中、舟木さんが丁寧に三方へ頭を下げられる。
そうそう、これこそオープニングだ。
2012コンサートバージョンは、3.8国際フォーラム50周年記念コンサートが基本の
構成になっている。
静かな学園広場メロディから、一転して音が炸裂。
「 さ/ す /ら /い」 が始まる。
歌詞を知りたいと思うが、オリジナルは外国曲のようで、舟木さんの音源が無く判らない。
舟木さんがご自分で作られた歌詞なのかどうかも、、。
その昔、どこかで歌われたことはあるのだろうが、舟木復活ファン新参者は、このあたりが
致命傷となる。
♪ この道の夜の深さを~ ♪ 生きることの全てを~
この胸に秘めた昔を~ ただ歌に託せば~
ほろ苦く さすらいの旅に心は震えて
~ ~ ~ 遥かにどこへ~
今旅を行く 夢を求めて~
ほんの少しだけメモしてきたが、このまましばらく50周年コンサートの構成で続けられるなら、
もう少し判っていくかも知れない。
< 松島アキラさん「湖愁」 >
コンサート2012では、普段なかなか歌ってもらえ
なかった「湖愁」と「青春の鐘」、「残雪」を歌って
貰える。
これが今年の楽しみである。
「残雪」は本当に聴き易くなった。
歌い手の舟木さんも、聴かせてもらう私たちも、
いろいろな思いが交錯してあまりに辛すぎる歌
だったから。
もう、あの胸を締め付けるような悲壮な哀しみに
身を浸さなくてもいいのだ。
この曲はステージでは聴けないものと思っていた
から、50周年コンサートで取り上げられて本当に
嬉しい。
今回、中央より少し左手の席だったから、よく見えたこともある。
「学園広場」のワルツのアレンジで、ギターの林さんが3拍をずっとチャチャ チャチャ
チャチャ と正確に小気味よく刻んでいた。 次の曲 「 君へ心こめて 」 のために、他
のギターに持ち替えることになった林さん 、ここでギターの刻む音が途切れることに
なった。 あれ、途切れちゃうよ、どうするの? と思うまもなく、
林さんが取り替えのため刻めない何小節か分を、隣の
達ちゃんがチャチャ チャチャ チャチャと刻んでいた!
なるほどね~。 曲によって楽器を替えるときは、
こうして音が途切れないような工夫をして、曲を
続けていくんだ~。
通常コンサート以外にもステージごとに構成が変わり、
アレンジが変わるから、舟木さんの曲を支えるバンドの
皆さんも大変である。
「夕笛」も、今は林さんのギターから始まるアレンジである。
林さんのギターは、舟木さんにとって歌いやすいのかな、と
思ってみたりする。
いやいや、アバウト9の皆さん全員の舟木さんを思う気持ち、
支えようという気持ちが、舟木さんの深いヴォーカルを引き出し、
客席にいる人たち皆の胸深くに届く歌となって、会場全体に
広がっていくのだ。
舟木さんも ” 何があっても大丈夫! 助けてくれるバンドだ ” と、
アバウト9の皆さんに絶大な信頼を置いているのがよくわかる。
習志野のステージだって、「 4小節短くしてしまったよ~」 とか、
「歌詞間違えちゃったよ~」 なんてご自分で言われてた。
こんなだから、舟木さんのコンサートは暖かい。 又すぐに次のコンサートに行きたくなる。
・・・・「 哀愁の夜 」 の口笛が健在なのを確かめたいばかりでは無いのだ。
さてギターも替わって、 「 学園広場 」 から もうラスト曲 「 君へ心こめて 」 となっていく。
さっき始まったばかりなのに、もうラストソングがきてしまったという感じだ。
この曲は、いつも舟木さんから直接届けられるメッセージのように受け取って、聴いている。
「君へ心こめて」
作詩、曲:上田成幸
♪ 悲しみを悔みを 抱いて生きるな
何よりも君には それを願う
俺が心こめる 歌の一片
春を告げろ 君に届け
春を告げろ 君の空に
アンコールの 「 明日咲くつぼみを 」
を待つまでもなく、 もうこの曲でじん
わりと、 暖かさに満たされていく。
舟木さんに、 こんなに素敵な歌の数々を届けてもらえたことを感謝するとともに、「自分の
周りの今ある大切なものを、大切なものとして慈しんで暮らしていこう 」 という想いを新た
にできる曲でもある。
3.8国際フォーラム50周年記念コンサートのあと、
早くも2012コンサートの始まり。
5月の日生劇場。
9月の新歌舞伎座「浮浪雲」1ヶ月公演。
新曲「明日咲くつぼみに」の売れ行きは如何に?
あれこれ心配しながらも、舟木さんのお仕事が順調
なのは嬉しいし、早速次のコンサートの予定を立てる。
舟木さんがこの舟旅を続けられる限りは、(アバウト9
の皆さんでは無いけれど)
”何があってもご一緒させていただきたいです~” と。