「八島」がキタ~♪ | 能楽師 辰巳満次郎様 ファンブログ

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こちらは、不休で普及に励む宝生流グレート能楽師の辰巳満次郎先生♥に「惚れてまったやないかぁ~!」なファン達が、辰巳満次郎先生♥と能楽の魅力をお伝えしたいな~、と休み休み、熱い思いをぶつけるブログです。

え~、お稽古の記録ブログのはずが、記事アップが少ないですねぇ。
タイトルに偽りアリのブログになっちまいましたよ…。(ノ><)ノ
いかん、いかん。

 

記事はアップしなくても、謡のお稽古は順調?に、個人稽古に通い出してから21曲目の「八島」に突入いたしましたッ。
ワタクシ、「八島」には、ちっとばかり思い入れがございまして、まあ、それは別の機会に譲るとして…、ちなみに下の写真はほとんどいつも持ち歩く謡本挟みの裏側。宝生の謡や能、仕舞、囃子のお稽古順なんかが印刷してあって、終わった曲にグリーンのマーカーでチェック入れてます♪

 

 

イメージ 1

 

 

一昨年から、ウチの社中では夏と年末にそれぞれ飲み会…、じゃなくてお稽古会が開催されるようになりました。(それまでは夏のみ。)
一人ずつ、謡か仕舞を披露し、お師匠様の講評を頂戴します。
最初は人前で謡うなんてトンデモナイ!って思っていたので、ワタシは仕舞にしてました。(ははは、人前で舞うのはトンデモナクナイんです。)
しかし、仕舞は基本的には月イチの団体稽古のみ、ただし発表会前には仕舞の難易度に応じた期間を個人稽古でも追加するけど、発表会が終わればまた謡のみに戻すというワタシの変則稽古…。
このパターンでは、年末のお稽古会にはあまりこなれてないへろへろ仕舞をださざるを得ず、かと言ってお稽古ペースは変えたくないし…、謡も人前で恥かかなくちゃ上手くならないだろうなぁと考えたこともあり、一昨年の忘年会、じゃない冬季稽古会で、初めて謡で参加することにしたのでした。

 

 

それも極端なワタシはいきなり無本にチャレンジ!
白状しちまえば、ブログの宝生流お稽古繋がりの皆様方があまりに熱心にお稽古なさっている事に大いに刺激を受けてたからであります。

 

 

一番最初のチャレンジが「黒塚」でした。クセとロンギ(旅の僧達に乞われるままに糸を紡ぐところ)でしたが、実際のところ自分で憶えて(ちゃんと)謡うって、自分で考えていた以上に大変!
ウチの師匠はオウム返しのお稽古で謡って下さる(&弟子の謡を直す)だけで、通しでのお手本は謡ってくれません。(:_;)
だからパーツパーツはわかるんだけど全体像が掴めないことがあるので、わんや書店プレゼンツのCDなんかも活用して、とにかく耳を慣らします。それからメモ帳に暗記したはずの歌詞を書いてみたり、実技ではお風呂で謡ったり通勤の路上で人影がない時に謡ったり、するのです。
それで、稽古会の直前のお稽古でお師匠様にNGな所を直していただき、本番に臨むのです。
(最初は万全の準備だったなぁ…。)

「黒塚」で謡った所は正体がばれる前の箇所で、ヨワ吟。ヨワ吟はメロディーのある謡なのでまだ憶え易く、一応、間違えずに無事に終わりました。
(同門のおジイちゃん達が絶賛してくれましたぁ~♪)

 

 

そして昨年、2009年は「猩々」からお稽古スタート。ほんとは無本第一号は「猩々」にしたかったんだけど、これが意外と難物(団体稽古では惨敗)だった為にお稽古会は諦め、正月からのリベンジお稽古に廻したのです。「猩々」は一番イイ(好きな)ところがワタリ拍子という特殊な謡い方をするところで、これは謡本の記号を見ながら謡うもんじゃなく、ただ慣れるのみ、って感じの謡。そして今回は、健闘したけど惜しかったねぇ~、てな感じで終わったデスよ。
(お師匠様は「ははは、頑張ったね」とコメント…。)

 

 

次もワタリ拍子リベンジだ!っと意気込んで「西王母」をチョイス。これがまた一筋縄ではいかない曲でしたよ…。恐るべし、平物(ヒラモノ:入門以前のお稽古曲タチ)

 

 

そして次ももう一曲ワタリ拍子リベンジ…、と考えてたんだけど、発表会の曲目が割り込み「葛城」のお稽古スタート。声はしっかり出しても雪がしんしんと降り積もる寒さを感じさせる静かな謡を目指し、汗だく(冷や汗?)になりながら、頑張るワタシ…。(自画自賛…\(-゙-))

 

 

次は夏に舞囃子が決まった「玉葛」。舞囃子があるので、さらに変則で後半から先にお稽古スタート。後半が終わってから最初に戻るのもマヌケなんですが…。

 

 

そして夏のお稽古会の無本チャレンジ第2弾はこの「玉葛」になりました。モチロン、舞囃子と同じ後シテから。楽勝かと思ったのですが、地謡部分がかなり難所で、前回と同じように自主練をしたはずでしたが苦戦しました。当日も危うく助け舟を出されそうになりましたが、いや一回出されちゃっんだっけたか?
(でも、同門のおジイちゃん達がまたまた絶賛してくれましたぁ~♪)

 

 

2009年の最後を締め括ったのは「融」。光源氏のモデルとも言われる風流人のオトコの曲。なんたって、京の都のど真ん中に陸奥の塩竃の景色を移して塩焼きまでしちゃうという、それが雅なんかいッ、てツッコミたくなるオトコ。オタクの美学か?だから跡を継ぐものがいなかったのかもねぇ…。
で、この曲にはシテとワキしか出てこないんだけど、ワキの謡はかなり少ない。それに比べてシテ謡は圧倒的に多い。ワキがひとつ質問すると何倍もお返事が返ってくる饒舌なシテ…。
年内に何とか終えたかったんだけれど、ボリュームがたっぷりで、おさらいの最後を今年に持ち越してしまいした。

 

 

で、3度めの無本チャレンジはこの「融」でした。イメージからヨワ吟のように思ってたけれど、実はツヨ吟。バリバリだっだっと謡うのでなく、メロディーがあるようにも聞こえ、でもヨワ吟じゃないの。
お稽古したばかりのホヤホヤ状態に加え、かなり自主練を頑張ったと思ったんだけれど、なぜか他の曲が混ざったり節が???だったりから抜け出られないまま、本番を迎えました。
で、助け舟が来ちゃったのは言うに及ばず、最後の最後は作曲しまくりの即興で謡ってしまいました…(ノ_・。)…
メチャメチャ、ヘコみました…。それでも作詞はしなかったよな~、と思ってたのに打ち上げの席でお師匠様から追い撃ちが…。

「あそこの歌詞さぁ、上手いこと謡い間違うな~って感心したよ~」

えええ~っ、なんですとぉ~!
一瞬、無意識にお師匠様を睨みつけたワタシ…(あ~、みんなアルコールが入った後でヨカッタ~)
そう、そこはよく謡い間違えてた箇所。直前に何度も何度も反復してたのにぃ~。なぜだぁ~。(ToT)
ツヨ吟をリベンジしなくちゃダメだわコリャ… (´~`;)
(それでも同門の優しいおジイちゃん達は絶賛してくれましたよぉ~♪)

 

 

 

さて、今年は冒頭に書いたように「八島」から。当初のワタシのプランでは「熊野」だったんだけど、早々と計画が狂いました。(嬉しい誤算♪)

 

 

 

さて、今年のワタシの(謡の)お稽古計画は、
「八島」→「竹生島」→「船弁慶」→「半蔀」→「龍田」で、ゴザイマス。
だいたい1年で5曲ぐらい、毎年なんとなく次はアノ曲、みたいに勝手に計画立てるんだけど、発表会の演目が何になるかで若干の軌道修正を余儀なくされます。(今年はもう修正が入ったし…)
予定どおりに出来るかどうかはわかりませんけれど、一先ず「八島」に注力いたしますですよ、ハイ。

 

 

 

※ちなみにこの記事書くのに、携帯でちみちみと4日もかかりましたわ~。