国立劇場小劇場 九月文楽公演 「奥州安達原」 | 能楽師 辰巳満次郎様 ファンブログ

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行ってまいりました。九月文楽公演の「奥州安達原」。 http://www.ntj.jac.go.jp/cgi-bin/pre/performance_img.cgi?img=3294_3.jpg

 

このポスターを見ては、来月?から「黒塚」をお稽古しようという野望?に燃えるワタシとしては、久しぶりの文楽を見たいという欲望!が抑えきれず、幸いチケットが取れたので、イソイソとお出かけ。

 

 

事前にHPを見てみると、十六年ぶりの「一つ家の段」の上演で成功祈願にいらしたそうですが、残念ながら豊竹咲大夫さんは怪我療養のため休演とのこと、代役は竹本文字久大夫さんとのことでした。★成功祈願

 

 

この「一つ家の段」が実際に「黒塚」のお話を踏まえているのですが、それはごく一部。なんとなんと、この「奥州安達原」はスケールの大きい、そして韓流ドラマも真っ青になるぐらい入り組んだ人間関係のお話だったのであります。べんべん!

 

 

【プログラム解説より引用】
史実では、奥州六郡を治めた安倍頼時が源頼義・義家親子に滅ぼされ、その子貞任は戦死、宗任が降伏した「前九年の役」の後日譚として、貞任は死なず、宗任も降伏せずに義家の復習の機会を窺っているという状況に置き換え、安倍家再興と奥州独立をめざして闘いを挑むといい壮大なドラマに仕立て、これに奥州ゆかりの善知鳥伝説た黒塚伝説を巧みに取り入れた時代ものの大作です。

 

 

今回のお話は、その三段目と四段目とか、以下に俄仕込みの粗筋などを書きますけれど、その前に…。
お能の面といい、文楽のお人形といい、血が通っているわけではないし、人間が操っているのに、どうしてあんなに切ない演技?ができるのでしょうね~。スゴイです。

 

 

<まずは、ザクザク&ドロドロの人間関係>
*** 奥州方(の血筋)***
安倍貞任…桂中納言則氏、あるいは浪人(袖萩の夫)
安倍宗任…鶴殺しの下手人南兵衛
老女岩手…安倍頼時の妻、貞任&宗任の母 ⇒恋絹を殺害自害
傾城恋絹…生駒之助と恋仲&身重(臨月)、実は岩手の娘 ⇒岩手に殺害される

*** 中立? ***
平傔仗直方…環の宮の守役 ⇒自害
浜夕…平傔仗直方の妻。
袖萩…姉娘。浪人に化けた安倍貞任と駆け落ち。盲目となる。⇒自害
お君…安倍貞任と袖萩の娘。傔仗の孫。
敷妙…妹娘。八幡太郎義家の妻。

*** 源氏方(の血筋)***
八幡太郎義家
生駒之助…義家の家来。傾城恋絹と駆け落ち。
新羅三郎義光…老女岩手の所にいる賤の娘に化けた匣(クシゲ)の内侍。
鎌倉権五郎…薬売り
八若…環の宮、実は義家の子。

 

 

で、ネタをばらすせば、すべてが 八幡太郎義家 の権謀術策で安倍と関わった人物はすべて悲劇の最後を遂げるのです。なんだかイッキに 八幡太郎義家 がキライになりました。

 

 

そして、ここまで書いて今日は力尽きました。
ちょっと続く…。