前言撤回します。…芦刈、さらにその後 | 能楽師 辰巳満次郎様 ファンブログ

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こちらは、不休で普及に励む宝生流グレート能楽師の辰巳満次郎先生♥に「惚れてまったやないかぁ~!」なファン達が、辰巳満次郎先生♥と能楽の魅力をお伝えしたいな~、と休み休み、熱い思いをぶつけるブログです。

芦刈はじわじわとゴールに向けて進捗中です。
自分の感覚としては、だいたい3回お稽古つけていただくと身体に入るようになりました。それ以降は微妙にわかってないところとか勘違いしているところを矯正?していただくお稽古になり、本番の舞台でピークに持っていけるように調整します。
目指すは本番で大化けする「ガラスの仮面」の北島マヤちゃん、ですね。ハハハ…(ちょっとむなしいか…)

実は、舞囃子よりも「笠ノ段」の方が気持ちが入りやすいです。落ちぶれて芦を売る生活をしているシテでも、元は都の風流人、生活は落ちぶれていても心は豊か、庶民の生活や難波津の春の景色ののどけさを愛でて謡い舞う…、あ~うっとり…。
で前回「もっさり」がテーマなんて書きましたが、ちょっとそうじゃないなぁ、と思うようになってきました。言葉ではちょっと書けませんが、自然体で淡々と楽しげに舞えたらな~、と思いつつ最後の追い込みです。

舞囃子も「もっさり」はやめて(だいたいワタシが舞うので「もっさり」したら本当にドンくさくなっちゃう)控えめに颯爽とやることにいたしました。
妻と一緒に都に帰るその前に、難波津の景色を心に刻んで、喜びの舞を舞う…、だからやっぱりひねくれていないで、素直にならないといけませんね。(元のお話と違ってハッピーエンドなんだし…。)

最近、発表会が近いのでお稽古場に長くいて皆さんの仕舞や舞囃子を見ることが多く、とても勉強になります。以前、発表会をお手伝いくださった先生が「他の人の欠点はすぐわかる、しかし、その人の良い所がどこなのかを見つけ出すようにみて欲しい」とおっしゃっておられたことがありました。
その言葉はずっと心に刻んでいます。時々忘れることはあっても思い出し、良い所はどこが良いのか、果たして自分がそのようにできているか、必ず見直すように自戒します。(だから自分の欠点が直ってきたかというと、これが一進一退なんですね…。)