大雪でしたね~。
日曜日じゃなくて、ヨカッタ~(^ω^;)
だから、今年最初の月並能は、お着物でお出かけ出来ましたよ~。

舞台には注連縄が張られ、例年通りではありますが、やっぱり正す月の月並能、
身も心も引き締まる思いです。
なんだけどさぁ~、午前中にどうしても済ませねばならない用事ができちゃって…

どう頑張っても正午の五分前に能楽堂での着席は無理…

まり子サン、「翁」を観られませんでした…。
(マ、今年はそういう年なのよ!)
その分、ロビーでまったり。
ショーウィンドウもお正月のしつらえ。
壁にディスプレイしてあったのは前田家旧蔵の、能狂言双六だそうですよ。

さて、まり子の2013年お能ライフは「東北トウボク」から始まりました。
おシテは家元だし~。
辰巳満次郎様

ぐっ

ワキ僧は宝生閑師です…が、なんか元気もオーラもありません…

どうしちゃったのか…、ご病気なのか、う~ん、心配でゴザイマス。
そして、お家元のシテ、でございますが…。う~ん、
年齢(人生経験)を重ねるしかどうしようもない演目、というのがあるのなら、
「東北」もそのひとつなのね、とシミジミ思いました。
もう5年、10年後の「東北」をぜひ、拝見したいものです。
地謡が力強く素晴らしく堪能いたしました。
囃子の小鼓&大鼓は、昨年の乱能で活躍なさったお二人

何か急に身近に

で「望月」は逆に、おシテの年齢(人生経験)が舞台に厚みを加えた舞台でした。
人柄温厚な(とお見受けする)大坪喜美雄師が、いつか主君の仇討ちをと、
心に秘めて潜伏している、まるで大石内蔵助でありまする。
う~ん、大石内蔵助の討ち入りの衣裳が似合いそう…。
そこに主君の妻と子(named 花若)が登場。
背は高いけど心優しい妻(ツレ)と、元亀治郎今猿之助似の花若クン(子方)と、
大石内蔵助(シテ)が、憎い仇の吉良上野介…いや、望月の某!(ワキ)と、
運命に導かれて一つの宿で邂逅し、仇討ちを果すのでございますが…。
大坪師のおシテは、慈父、という表現がピッタリ。
花若が「父に会いたる心地して~」とシテを慕う演技が腑に落ちる感じです。
悪役の望月某は、天下のモリツネ様です。
もう出てくるだけで、まり子、ニヤついてしまいます。
しかし、芝居チックな四番目モノは、ワキがしっかり(悪役を)演じてこそ、活きるモノ。
今回のキャスティングはグ~

さて、仇討ちモノは狙いをつけた仇を油断させる為に、芸尽くし、という手段が取られます。
この「望月」では、子方の羯鼓の舞に続き、シテの獅子舞が大きな観ドコロです。
獅子は、人が舞うので「石橋」のように獅子の面は付けません。
赤の短めのフサフサの毛を附け、金の扇(宝生は1枚だそう)を獅子頭に見立て、
赤のマスクで鼻から下を覆い、厚板を羽織って、獅子を舞います。
(何となく、仮面の忍者赤影を思い出す、まり子…。)
まり子、大坪師の獅子を観ながら、
満次郎の会でも「望月」が観たいなぁ、
と思いました。
おっと書き忘れましたが、望月某の(口の軽い←お約束

なんと野村万作師がキャスティングされておりましたぁ~。
で、獅子を舞ってる間に酔いが回った望月某は眠ってしまうのですが、
シテは望月某に接近し、どん!と足拍子を強く踏んで、望月某が起きないか確認すると
(「紅葉狩」でも似たようなシーンがありますね!)
舞うのをやめて舞台にひれ伏し、厚板をすっぽり被ります。
(「葵上」でも似たようなシーンがありますね!)
それで、まるで脱皮するみたいに頭も顔も被り物を全部脱いでお尻から出現!
花若と目配せして、望月某を左右から押さえ込みます。
望月某は抵抗するも、二人に羽交い絞めにされ、いよいよ…
(その時はかぶっていた黒笠を身代わりにして、ワキ、退場。笠?遁の術か

本懐を遂げた(花若に遂げさせた)シテが感無量(疲労困憊?)な感じがね~

ふう~。
新年に、ええもん観せてもらいましたぁ~。
(地謡もね、強弱緩急が生き生きしててヨカッタよ~)
次は、五雲会だぁ~


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