「変な家」という映画が放映されているそうですが
僕は凄くボロい家に住んだことがあります。
18の時、バンドのメンバー4人で都内の一軒家を借り、バイトをしながら音楽学校に通いました。
その時の家の間取りは1階が6畳と3畳(!)とトイレ、2階が6畳と4畳半の築40年のボロ家で家賃は6万円でした。
どれくらいボロいかというと、誰かが階段を登ると「あ、震度3の地震だ!」と誰もが思うくらい2階の部屋がグラングランと揺れ、壁には穴が空いていて空が見えました。
お風呂はなく、銭湯通いです。
住み始めた頃は1階の6畳が食堂兼台所、3畳は楽器置き場
2階の6畳が共同寝室、4畳半が作曲部屋
と皆で決めていましたが、一人になりたいが故「ジャンケンをして個別の部屋にしたい」
と言い出したのが僕。
言い出しっぺの法則で3畳の部屋が割り当てになりました。
3畳の部屋にドラムの練習セット(ヤマハ・サイレンサー)とオーディオセットを置くともう布団も敷けません。
押し入れに下半身を突っ込んだ状態に布団の端を丸めて敷き、体を折り曲げ寝ていました。
「部屋が狭い」と文句を言う利用者さんにこの話をすると黙ります。
変顔をしている僕は左。真ん中がボーカルのたけちゃん、右がベースの裕平。
ご覧の通り、壁には落書きがいっぱいです。
絵心のない僕以外のメンバーとその友人が、マッキーや缶スプレーでいたずら書きをして
退去の時に大家さんに叱られて緑色のペンキで塗りつぶしました。
真面目な僕は「それでいいのか?」と本気で心配しました。
退去後、その家は取り壊したそうです。
あの3畳部屋よりひどい環境の部屋を知りません。
この生活を体験し、綺麗好きになりました。