エジプトです。
毎日毎日、ひたすら生活と練習とレッスンのローテーション、まるで合宿です。一人合宿。
すごくいそがしいー。

でも、その分生活は丁寧に楽しんでいます。
ばりばり掃除したり、買い物したり、ご飯作ったり。
…の、ご飯作ったり、が…。

特に練習中、やる気がせんのです。
日本でもそれはおんなじなんだけどね。

前のブログで紹介したババガンヌーグは、
「うーん、何つくろっかなー、思いつかないなー」のときの料理、だと教えてくれたエジプト人の友人は言っておりました。
たしかに、その手をすでに使って、早くも自作して食べたりして。
ほんとに簡単で、うまい。いい料理です。

昨日から彼女が出張なので、その上司のお家、マァディに来ております。
ここはこれまで滞在したカイロの中では一番、スーク的なものがある場所で、
野菜や果物が買い放題。買おうと思えば肉も魚もある。
しかしながら、
すべてがキロ単位です。
こちらには一週間弱しか滞在しないのに、
果物や野菜をすべてキロで買ってたら大変なことになります。
ということで、厳選して、使い回しのきく、かつ食指が動いて美味しそうなヤツを買ったのですが。
それがまた、茄子なのですよ。
ただし、やはりキロ買いなので、(ノス、といえば二分の一になるのですが、それでも茄子やピーマンは結構な量です。)数日のマァディの生活は、茄子とピーマンのローテーションで決定です。
昨日は茄子とキャベツ(いただきもの)とタマネギ(いただきもの)の味噌炒め、
今日は茄子とピーマンのニンニク醤油いため。
明日あたりもう一回ババガンヌーグが登場しそうな気配です…
今回買った茄子は、大きな茄子でなく、日本でよく見るのと似た感じの形とサイズです。

しかし、茄子、ウマい!
やはり暑いところの野菜なんですな。
そして、もう一つ、暑いところのものといえば、スイカですが、
スイカも異常にウマいです。
日本だったら3000円台かとおもわれる大玉で、当たり外れの外れの場合でも、相当ウマいです。
これはいつも、お世話になっているお家のひとのご相伴にあずかっているのですが。

今迷っているのは、マンゴーを買って食べきれるかどうか、ということ…
そこここで、日本では考えられない値段のマンゴーが、誘惑するのですよ…

キロ買いだと、買い物も、両手に数キロ、かなり重労働です。

FBのアルバムを使って、カイロ写真、随時アップしています。
ご興味のある方はのぞいてみてください。
ただし晩ご飯の写真は、(いつも飢えているせいか)全くありません(笑)

https://www.facebook.com/media/set/?set=a.478762298816500.132367.100000482036087&type=3&l=7f573694ce


というわけで、カイロから、第二報でした。
エジプトに来ています。
どういう具合だかわかりませんが、今回はネットの接続が大変良いです。
昨年はやはり革命直後だったせいでしょうか、
しょっちゅう使用中に落ちて、
書きかけのメッセージだのツイッターだのメールだのブログだのが
瞬時に蒸発なさって、何度発狂しかけたことか…
そんなわけで、写真などは瞬時にFBにアップしたりなどという贅沢なことができています。
それらの日記的なものは、ちょっとディープになりすぎるので、まずは軽い食の話題から。

その昨年ですが、
有名レストランにも行ったし、ナイルクルーズでも高級料理を食べたし、
ハンハリーリでも鳩の丸焼き食べたし、
いろいろ食べたはずなのですが、
一番ズキューンとウマかったのが、ファストフードのテイクアウトサンドイッチ、
ババガンヌーグとファラフェル(ターメイヤ)の二種類で、
中でもババガンヌーグは暑さと油でくたびれきった胃腸にすーっと入る軽さがありながら、
非常に満足度の高い美味しさ…

だったのです。
そのファストフードおよびいろいろ案内してくれたゼイナブのお家に、
今回はお世話になっているのですが(アリフシュクラン)
彼女の案内で今回も早速ファーストフードでテイクアウトしました。
Gではじまって三文字の某有名テイクアウトの店は、どうも味にムラがあることがあるので、
最近彼女は使わないそうです。
そことは違うマァディの駅のそばの店で買って、イヤーおいしい、前回もこれに感動したんだよね、といったら、簡単に作れるから家でつくろう、ということになりました。

というわけで、彼女がパパッと作ってくれたホームメイドのババガンヌーグを記録しておきます。
「بابا غنوج」とアラビア語では綴って、ババ、とはお父さんのこと、ガンヌーグ(正則アラビア語フスハだとガンヌージですかね)は、なんだろうね、前菜みたいな感じかな。ようするにオトーさん、まずはこれでしばらくつないどいてちょうだいよ、というような、日本でいう突き出しみたいなものなんでしょうかね。ゼイナブさん曰く、意味はよくわからんそうです。オム・アリ(アリのかーちゃん)なんていうお菓子もありますし、エジプト独特のネーミングなのかもね。

さて、ホームメイドなんで、分量とかはかなり大雑把です。それぞれ好みで多くしたり少なくしたりしてOK.

まずはこのように、
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茄子を直火で大胆に焼いていきます。
今回使ったのは赤ちゃんの頭くらいはあるでっかいやつです。
日本の茄子でもできると思うけど、たぶん米茄子の方が繊維がすくなくてクリーミーかも。
日本の茄子でやる場合は、網をつかうなど、普通に焼き茄子を作る感じでやってみてください。
ゼイナブさんがその間に材料を並べてみせてくれました。
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青い缶から反時計回りに、
まずタヒーナとこっちで呼ばれているごまのペースト。これは日本でもごまをただペースト状にしたものが瓶でうってますよね。アレでいいと思います。タヒーナもごまだけをペースト状にしたものだそうです。日本のやつは冷蔵庫に入れておくとしばしば油と分離して固くなっているけど、常温に戻したのをよく混ぜてとろとろな感じで使うとタヒーナと同じ感じです。
透明の液体の緑のラベルはお酢です。みた感じよく蒸留した感じのお酢ですね。これはお好みのものを。
赤いラベルの金色の液体はオリーブオイル。
ビニール部黒い入っているのはごまで、これは飾り程度に使うだけ。
その隣がニンニクで、茶色と黄色のまだらなのは、レモンです。こっちのレモンは小さい方がよくあるタイプで料理などによく使い、でっかいレモンはほぼジュース用とのこと。でもにおいや味は似たかんじで、ただそれより濃いですね。一番右端手前のビニール袋に入っている赤いのは、やはり飾り程度につかうパプリカです。
その他、塩、胡椒などはお好みで。

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ニンニクはこんな感じで大ならひと掛け、小ならいくつかをつぶします。
すり下ろすなどでもよいかも。
そして、引き続きガンガン茄子を焼いている間に、お皿で材料を混ぜていきます。
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でっかい茄子だったので、ごまペーストは大さじ三杯くらい。
そこにすりつぶしたニンニク、酢、塩、胡椒などをくわえます。
ごまや茄子の味が濃厚なので塩、胡椒は、薄めでもけっこういけました。
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さらにレモンを搾って、(ゼイナブさんはこの果物のところがおいしーの、と、そこも削り取っていれてました)

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混ぜる!
さらに、オリーブオイルを香り付けに少々加えると、これだけでもパンに付けて食べる「タヒーナ」と呼ばれる一皿になります。(これだけでもかなりウマいっすよ。)後は茄子を混ぜるだけなので、そのイメージを持ちながらこの辺りまででなんとなく好みの味にまとめるように調整しておくとよいかもですね。
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その頃には茄子がこんな状態になっています。
箸で刺してすっ、すっ、とぶっ刺さるくらいまで柔らかくなったらOK.
火から下ろして、焼き茄子を作るのと同じ感じで、

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皮を取り除いて、柔らかい果肉だけにします。
これがなかなかアチチな作業なのですが、皮を箸でひょいひょい取り除いている私をみて、それはグッドアイディアね、といっていました。(彼女は日本が大好きで、日本語もしゃべりますし、家にはなぜか炊飯器、醤油、大量の箸があるのです。彼女曰く、箸は料理のときに大変便利な道具になるそうです。)
さて、あとは実をほぐして、さっきのタヒーナにまぜまぜするだけ。
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この辺りまでの行程を、茄子が出来上がってからむきごまとパプリカパウダーをのぞく材料を丸ごとミキサーでガーッとやるとレストランぽい仕上がりになりますが、茄子の食感も楽しむ感じでざっくり作るのがホームメイドスタイル、という感じでこれもまたよし。
適当に茄子を細かくほぐしたり繊維をきったりして混ぜ合わさったら、上にオリーブオイル、むきごま(飾りなので普通のごまでよいと思います)、パプリカ、あるときは緑の葉物などを飾って、完成!
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アエーシ(エジプトのパン)と一緒に、いただきまーす!
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というわけで、エジプトからの第一報は(インシャァッラー気力がつきて最後になるかもしれませんが・笑)エジプトの小さなお料理のご紹介でした。
今年に入って、ライブにワークショップにと何度も御世話になっている、
大阪は心斎橋のサイコーにご飯がおいしくてサイコーにくつろげる憩いの場所SAZ CAFE
そのオーナーにして店を切り盛りするセファさんが、
SAZの演奏で赤坂はアンベクワトロに登場です。
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今週頭にリハーサルしてきましたが、セファさんのサズ、いいですよ~!
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ズシーン、ズシーンと響くストロークと、繊細な弦のさんざめくコンビネーション、
そしてそこにしぶーい歌がのります。
ここが日本だとはとうてい思えないところに連れて行ってくれます。


…そして、私はその風に乗って、16日からエジプトに旅立ちます。

エジプトは決選投票直前やら、
議会解散でデモやら(15日金曜日は大変な事になりそうですな)

私は私でもはや気管支炎から「咳喘息」という呼び名に変わった激しい咳DASH!
(不思議と夜中が酷くて、演奏中はでないのですが)

大荒れ…のようですが、
心は平安です。

荷造りはまだ未完成ですが、
心は平安です。(…もはや逃避か…)

salam!

タイミングあうお方は、
セファさんのサズで音の小旅行をしに、
ついでに日本出発直前の私の顔を見に来てやって下さいまし。
ダラブッカのアブダッラーさん、舞姫KIKIさんとお待ちしています。

流れ星


2012/6/15(金)

SAZ NIGHT-トルコ音楽ライブ
@AMBE CUATRO(アンベ クアトロ)
東京都港区赤坂2-15-12 パール赤坂B1
TEL03-3585-0065
Mail info@ambe-cuatro.com


心斎橋「SAZ CAFE」のオーナーセファさんが東京にやってきます。
本場トルコでプロとして活動されていたセファさんのサズの演奏をお楽しみください。

OPEN18:30 START20:00
チャージ 2500円(1ドリンク付)
※食事のオーダーお願いします。
予約・お問い合わせはshyokran@yahoo.co.jp

Sefa Simsek(Saz)
及川景子(Violin)
アブダッラー(Darbukka)
KIKI(BellyDance)