<2003年月刊致知10月号より48回にわたり連載された「三農七陶」から抜粋します>
・・・前回つづき
また忙しいせいか 親も子も食事が乱れている。
食事の内容は大切だ。レストランの味の濃い食事でなく 五穀米や玄米食や野菜中心の食事に撤すると 体調も心も感情の反応も穏やかになってくる。
砂糖と牛乳と卵と白い上級小麦では固いフランスパンは作れない。甘いケーキしかできないように、柔らかい物ばかりではキレやすい体質と弱い心しか作れないと知ろう。
(1)これからは 人を好きになる感情を育てよう。
「大好き」は心の扉を開け 中から思わぬ才能と その開花のチャンスが飛び出してくる。この「好き」という
感情が大切だ。人を嫌うと心が閉ざされ、その人の才能を凍結して 芽が出なくなってしまう。
心の快活さが失われるからだ。親子の対立は まず親が怒りを収め 食事を変えて その子の些細な才能
に気づいてやることだ。何にしても笑顔が一番。
(2)人生は自分の思い通りにはいかないと知ることが最初の学び。
初めから何でも難しいとか 大変そうと予想しない心の訓練をすること。
三番目は 自分の欠点を欠点として理解し、欠点が暴れないように気をつけること。
たとえば 怒りやすい人は 怒りやすい自分を認めて楽しむ方向を変えていくようにする。
お金は人の為に使い ありがとうの味わいを確かめるといい。
好ましい人とだけ付き合うのをやめ・・好ましい人は少ないと知って・・たくさんの人と交わるようにすると人生は楽しい。
もう一度いうが、子供たちの人生の どの時点で人のために生きる事に気づくか?がその後の その人の運の方向に大きな影響を与え 苦の人生か、好意の川に住む魚となれるかが決まるだろう。
この旅はきついけれど いいこともいっぱいあるぞ。
平凡で平和で穏やかな人生が一番。
(月刊致知2004年12月号)