頭善人・口善人・人に善を説くだけの人・・・
釈尊はいわれる
自分のなすことを語れ
自分のしないことを語るな
彼が実際に自分でなさないのに<口先だけで>語っていても
賢者はそれをよく知り抜いている。
多く説くからとて 彼が道を実践しているのではない。
たとえ教えていることが少なくても
怠って道からはずれること無き人こそ 実践者である。
身近なことだが 父親になり母親になるとつい口善人になる。
宿題を片付けない子供を間近にすると「勉強しなさい」「朝早く起きなさい」ダラダラ過ごす子を見ると「しっかりしなさい」と叱りつける。
子はテレビの前でビール片手に横になっている父親を見て「大人はだらしなく生きていいのか・・」と迷ってしまうだろう。
父親も母親も 子の前では口美人・口善人。
夫も自分ではできないのだが 妻にあれこれ注文つけて口善人。自分が子供時代にできなかったことでも子供に押し付ける。
会社でも上司になると つい上の評価が気になり 部下を励まさずに苦情と批判を続ける限り口善人。まず部下や上司への批判の前に 相手をけなす前に 自分を正せ。
自分のなすところを語れ。そうすると人々から信用と尊敬が返ってくる。
学校の先生と病院の先生は 頭善人・頭美人。
知識はあれど実行できない。特に自分の心の修正は 頭で考える事が好きな人ほどできない。机の前に座る事が好きな人がすぐに運動ができないように。
頭善人・頭美人にならないように 人々とまじわろう。
「百の善本は 一つの善行に及ばない」
知識と行動は別のものなのだ。知の人は批判に弱い。
・・・つづく・・・・
高木書房「あなたを不安から救ってくれるお釈迦さまのことば」より
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