・・・前回つづき
私の友人の一人は有名大学の仏教学者の一人であるが 多く説くからといって彼が仏の説く道を深く実践してはいない。真面目で実直であるが 道の人ではない。噂話が好きでお肉・お魚・お酒も大好きで肥えている。
お釈迦さまになれ というのではない。
お釈迦さまに近づこう。
できる限り道の人になろう。
歩む人になろう。
少しさぼり 時に休み 少しはずれてもいいが 前に歩もう。
長く止まること少なく 前に歩もう。
時には止まってもいいというのが「歩む」ことなのだ。
いいことば・・・聞き過ぎるのも喋りすぎるのはよくない。
朝から晩まで素晴らしい説話を聞いても心に残るのは初めのうちのことばだけである。おいしいビールと同じ。杯が重なってくるにつけ 味はわからなくなる。ただしばらく心地よいだけ。
不安な人ほど聞きたがり ことばを欲しがる。
方法論をことばで尋ねてくる。
色とイメージをことばで伝えるには 多くのことばを費やされねばならないが ことばが虚しくなる。
1時間も人の話を聞いても 覚えているのは一つか二つ。そのことばによって 実行を伴うことは・・・本当に少ないだろう。
いい先生の講演を聞くのが好きな人がいる。いろんないい話を聞きたがる。
まあそれで 今の不安が治まればセミナーの甲斐があったといえるだろう。
大きな樽の水も 箸一本で廻しているとやがて徐々に廻り始めるのは本当だ。
また自分を少しでもごまかさず生きるのは難しい。
相手がどうであれ 善意を与え続ける事だけ心掛けよう。
自分のなすことのみ語るように心掛けよう。
賢者の印よりも 実践者の印がもらえるように 顔を天に向けて歩もう。
頭善人
口善人
口美人にならないよう
ごまかすこと少なく生きようではないか。貴女よ。
高木書房「あなたを不安から救ってくれるお釈迦さまのことば」より
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