今、隣り合わせた空き店舗2軒を、
片付けています。
もっと具体的に言うと、
2階建ての店舗併用住宅が2軒です。
70年ほど前に、夫の祖父が
自分のお店として建てたものです。
義父は、その祖父が亡くなった後、
店をたたみ、勤めに出ました。
空いた店舗を貸してほしいという人がいたので、
遊ばせておくよりは、人に喜んでもらえる方が
いいからということで貸した時から、
大家稼業が始まりました。
義父は貸家のことには、関わらず、
義母が大家をしていました。
投資家系、地主系など
いろいろなタイプの大家さんがいますが、
義母の場合は、実家活用系とでも申しましょうか。
電気屋さんのように
堅気の商売のときもあれば、
バーだかスナックだかに
なっていたときもあるそうです。
いろいろなお店が入って、最後は
洋菓子屋さんと中華の飲食店でした。
洋菓子屋さんは、ご夫婦で
1階の店舗だけ借りていました。
夫の実家に行くと、いつもお店のほうから、
お菓子の焼ける良い香りが、漂っていました。
美味しいと評判のお店でしたが、
いつごろからか
ご主人が蒸発してしまい(と義母は言っていた)
奥さんが、一人でお菓子を作っていました。
「もう年だから」ということで店を閉めるときに
「あまりお金がないので、
すぐに原状復帰ができないけれど、
きっと片付けに来ますから」と言って
大きな業務用オーブンとか全部そのままで
出て行ったそうです。
しばらくはそのままだったようですが、
何年か経って、「お金ができたからって
オーブンやショーケースを、きちんと
片付けてくれたわ」と
義母が言っていました。
それまでの間、お店は空いているけれど
貸さない(貸せない)ままになっていたわけです。
「ご主人がいなくなっちゃった人に
催促するのも気の毒だからねぇ」
と義母は何度も言っていました。
だんつく獅子舞
先日受け取った地元の広報誌の表紙が、
とてもすてきだったので、お借りしました。