実家活用系大家の弱点~情にもろい | 犬と暮らせば~大家・ふくや招き猫が 頑固な柴犬&おおらかな大型犬と 心穏やかに暮らす方法

犬と暮らせば~大家・ふくや招き猫が 頑固な柴犬&おおらかな大型犬と 心穏やかに暮らす方法

ワンコは見た目より中身(犬種ごとの特徴)にご注目。悲鳴のような吠え方に、悪食・多飲・多尿の柴犬。ケンカにしか見えないプロレスごっこが大好きで、お薬大嫌いなボーダーコリー。縁あって、家へ来たからには、最後まで力を合わせて、生きて行こうね!
 

義母が大家をしていた時、

最後の店子(たなこ)の1軒は、中華の飲食店でした。

 

ご主人が定年退職してから始めたお店だそうです。

 

お店の2階に、ご夫婦で住んでいました。

 

義母から聞いた、

そのご主人の思い出話があります。

 

夫が小さい時、義父に叱られると

家の外に閉め出されたそうです。

(本人は全然!覚えていないそうですが)

 

でも、夫も

よほどやんちゃ坊主だったのでしょうね、

玄関の前で、「た~すけてくれ~!」と

何度も叫んだというのです。

 

しばらく大声を出していると、

その店のご主人がやってきて、

「もう入れてやってくれんかね」と

義父にとりなしてくれ、

夫は家に入れてもらえたということです。

 

「あれには、やられたわぁ爆  笑」と

義母が笑いながら話してくれました。

 

私たちが結婚して数年後、

このご主人が病気になり、

寝たきりになってしまいました。

 

奥さん一人ではお店をやっていけず、

ご主人の医療費もかかることですし、

年金だけでは暮らしていくのがやっとで、

家賃が滞るようになって行きました。

 

奥さんは何ヶ月かに一回、

謝りながらお家賃を持ってきたそうです。

 

最後の方は、

「何年も払ってもらっていない」と

ときどき、義母から聞かされました。

 

そして、

「ご主人が病気の人に

出てけなんて言えないじゃないの」

「大家なんて最後は社会奉仕だよ」

と冗談交じりに言っておりました。

 

お金を払ってくれないことよりも、

払えないことを気にして

いつも申し訳なさそうに

小さくなっている姿を見ることが、

本当に気の毒で、嫌だったと言っていました。

 

木の手すりのついた昔のままの物干し場

上に竹の物干し竿がかかっている。

もう、30年くらい使っていない。

 

 

竹の物干し竿の拡大版
竿(さお)をのせてある、竿掛けも木製です。