小川家の鉄塔の見えるJazzyな生活 -5ページ目

小川家の鉄分補給の旅

先週の週末は3連休。

「どこか行くかな」

27歳の息子、ひろむは「榛名山行きたい。ロープウェイに乗りたい。」

 

大学卒業して何年も経つが、ひろむの4歳の頃からの趣味、というと、「鉄塔」

「鉄分補給の旅」というと「鉄道の旅」が思い浮かべるが、我が家は100%「鉄塔探検の旅」。

20年以上鉄塔の写真を撮り続けた軌跡を電力マップに重ねるとこんな感じ。関東1円は行き尽くしている。

 

鉄塔少年から鉄塔成人、いや鉄塔星人に成長したが、その鉄塔愛はいまだ冷めない。

話を戻すと、榛名山というと、秋の紅葉の名所であるが、なぜまだ紅葉もしてない10月初旬にここに行きたいかというと、拡大地図が示してくれる。

 

この図の赤で示したエリアがわかるかどうか。「新榛名」と書かれたところの下にまだ訪れていない鉄塔がそこにある、ということを意味している。

 

榛名山の近くには有名は「伊香保温泉」がある。せっかくなので妻と大学生のみのりに「温泉行きたい?」と聞いたところ「行きたい!」とのこと。例によって鉄塔探検組は車で、温泉観光組の女子二人は電車でそれぞれ目的地に向かった。

 

 

榛名山はロープウェイで頂上まで行ける観光地。普通は景色を楽しんだりするが、ひろむの目的は遠く山の上にそびえる鉄塔。

例えば、「榛名湖の湖畔に行きたい」というのは湖を見てみよう、というわけではない。

何の変哲も無い、湖の景色を撮ったとしよう。

 

でもひろむの撮影対象はというと、ここ。山の上。

 

そしてその対象物の下まで行って全景を撮る。これが流儀。

 

そのまま鉄塔を追い続けるとどうなるか、というとこのようなところに到着する。

 

拡大地図で「新榛名」と書かれた変電所が鉄塔の終着地点である。そしてまた次の鉄塔に向けて出発する。

 

このようなルーチンを繰り返すこと20年以上。中学ぐらいのころはまだ埼玉や神奈川というあたりだったので、何回も行っていたが、もう日帰りでは到達できないエリアが残された今でも年に1回ぐらいは付き合うことにしている。

ちなみに1泊旅行の際はおおよそ1日観光、1日鉄塔なのだが、今回は新榛名変電所で宿に向かう時間となったので、ついに鉄塔→1泊→鉄塔の旅。

翌日も鉄塔を追いながら帰宅。ま、ええか。

「次は福島のいわきか奥只見しか残ってないな。。。」

まじか。

ジャパンクオリティ

 今月訪問したフランスでラグビーワールドカップが開催されているのはご存知の通り。

日本でワールドカップが開催されたのはもう4年前の話になるが、運良く日本対南アフリカのチケットが取れ、世紀の一戦を生で観戦したこともある。

(過去記事はこちら

先日サモアに勝ったので、次アルゼンチンに勝つと、決勝トーナメントに進出できる。

 

そしてパリでも、ラグビーは盛り上がっていた。

こんな感じでマリーアントワネットが処刑されたコンコルド広場にはパブリーックビューイングの特設会場。

 

ちょうど滞在中にフランスの試合があり、大勢人が集まるところは避けて夜ホテルで試合を見たが、この会場はさぞかし盛り上がっていたのだろう。

この近くで昼間は仕事をしていたが、午後から通行止め&地下鉄の駅が封鎖。

ちなみにその時の試合は、時差ボケとワインの酔いもあって、気がつくと点差が開いている展開。かなり意識が飛んでいたようだ。

 

さて、今回は日本とフランスの文化の違いを検証。

お互いいいところもある、悪いところもある、ということで、どちらが良いかという比較はしないが、やはり日本の品質は世界に誇れる。

 

例えば、買い物で、510円のものを買ったとして、1010円支払うと、日本では間違いなく500円が返ってくる。

海外でお札と小銭を出そうものなら、「No、多すぎる」と小銭は返され、財布が重くなることは必至。

フランスでは人だけではなく、自動販売機も同じ。2ユーロ10セントの地下鉄の乗車券を買うのに、5ユーロ札と10セントコインを入れたが、「No」とは言われないが、2ユーロコインととジャラ銭で1ユーロ返却。お前もか!?

日本のJRや地下鉄、自動販売機ではちゃんと大きなコインでお金が返ってくる。うーん、ジャパンクオリティ。

 

ちなみに自動改札で、Suicaのようなカードで地下鉄にも乗れるが、乗ろうとすると自動改札のどれか1台は切符を吸い込んでくれない場面が多々ある。

日本では自動改札が通れないとしてもちゃんと表示がしてあったりするが、やっぱり痒いところに手が届くのは日本ならでは。

 

口の開いたミネラルウォーターを「こぼさないように」ホテルでキャップをぎゅっとしめてカバンに入れたが、地下鉄駅に着いたらカバンから雫が。閉めても漏れるペットボトル。日本ではあり得ない。うーん、ジャパンクオリティ。

 

パリの中では所狭しと車が駐車している。どうやって車を置いたのか、謎なぐらい、車の前後の隙間が少ない。

いつも駐車場所を見つけるのが大変なのか、健康のためなのか、パリの中では自転車通勤の人が多かった。

 

パリの中はこのように自転車専用道路があり、自転車や電動スクーターが行き来している。車道の狭いところを走らされる危険な東京の事情とは大きく異なる、フランスの素晴らしいところ。またレンタル自転車や電動スクータが充実しているのもすばらしい。

ところが・・・

 

こんなひしゃげたタイヤの自転車がレンタル自転車のところに普通に置いてあるのがフランスらしい。

 

自動改札が壊れていても、ペットボトルから水が漏れてきても、自転車のタイヤが曲がっていても、フランス人はクレームしないかって?

そこが日本と大きな違い。

 

フランス語にはC’est La Vie(セラヴィ)という素晴らしい言葉がある。

直訳すると「これが人生」なのだが、どちらかというと、「自動改札が壊れてたって?C’est La Vie」「水が漏れてカバンが濡れたって?C’est La Vie」「ロケットが爆発したって?C’est La Vie」でおしまい。

 

しょうがないよ、運が悪かったんだよ。それが人生なんだから。

日本でもそれが言えたら、ブラック企業も、クレーマーも、誹謗中傷もなくなるんだろうかね。

 

生牡蠣、生肉、生ビール

前回記事の最後に書いた通り、ちょうど1週間前、フランスはパリの出張から帰ってきた。

 

だいたい毎年1回ぐらいは海外出張があったが、コロナの影響もあり、2019年秋の出張以降海外出張はなし。

4年ぶりのヨーロッパである。

 

「会社のお金で行けていいなぁー」と何人からも言われるが、日曜の夜について、月曜から金曜まで仕事、で、金曜の夜便で帰ってくるので、エッフェル塔もルーブル美術館も凱旋門も移動中に通っただけ。(ルーブルは仕事場となるホテルから近かったので、ちょっとお昼に足を伸ばしたが)

 

楽しみといえば食事。

うまかったものといえば、生牡蠣、生肉、生ビール。

 

語呂合わせで3つ選んだが、ワインもチーズもパスタもウサギもビーフもパンもバターも口に入れたものは基本なんでも美味かったので、ここだけは「いいなぁ」と言われても仕方がない。

ちなみに一緒に行った職場の人が言っていたが、「カルパッチョって生肉のことなんだ」ということで、「魚介のカルパッチョ」という料理はフランスにはない。

 

4年ぶりのヨーロッパであるが、自分は4歳年をとって、変わったところといえば体重が2キロ増したぐらい。70kg程度なので、3%増し。

(記憶力は10%ぐらい落ちているかもしれない)

それよりも変動がおっきかったのはやはりユーロの為替。4年前は120円だったのが、今や160円。30%増しだ。

体重だったら4年で100kg。

 

もともと物価の高いパリでの3割増しの影響は大きい。

たとえば、写真左のパリに着いた夜に食べたフィッシュバーガーとビールで4500円。

写真右のパニーニというホットサンドとコーヒーで2000円。

セルフサービスの安いお店のコーヒーなんて1杯200円のイメージがあったが、今ではなんと500円超え。

 

マスコミは「日本の給料は先進国最低レベル」「今や物価は先進国最低レベル」とこぞって悪いニュースを煽るように流すが、つい2022年1月まではユーロは120円台。ロシアのウクライナ侵攻により実質1年未満で一気に3割下がった訳なのだが、欧米に比べて日本の購買力が3割下がったのは事実であり、またその分輸入品の物価も上がり、経済に悪い影響を及ぼしているも事実である。

 

またこの手の話、書いてみようと思う。